輸入車の電動化車両が20年後に資源ゴミになってしまう件の補正。最短8年で資源ゴミもありうる

昨日「電気自動車の20年後は資源ゴミ」という記事を書いた。もう少し詳しく紹介したい。

そもそもクルマの寿命は12年少々。海外に輸出される車両などを含まないため、おそらく15年から20年で物理的に使われなくなると思っていいだろう。実際、2003年以前の実用的なクルマを見ることは”ほぼ”無い。したがって電気自動車が20年後に資源ゴミになったって何の問題も無し。じゃなんで書いたのかと言えば、ポルシェなど特殊なクルマであっても20年で乗れなくなるということ。

問題としたいのは、もっと早い段階で資源ゴミになる可能性がある点。私らメディアはクルマという人生では2番目に高い買い物（1番目は家）の情報を届けている。したがって潜在的な課題も積極的に取り上げるべきだと思っている。そんな私にとって1番の「しまった！」がVWの乾式DSGです。あんなに壊れ、しかも保証を受けられない可能性が高いなんて予想もしておらず。

VWの乾式GSG以降、慎重になった。そんな私から見て現在進行形で一番のリスクが輸入車の電動モノ。国産車は1997年のプリウス以後、インバーターや電池、モーターなどたくさんのノウハウを積んだ。2000年以後のハイブリッド車を見ると、大きなリスク無し。20年くらいの寿命を全うできると思っている。ただ電気自動車は除く。すでに初代リーフの交換用電池すら新品は入手出来ない。

輸入車に話を戻す。10年近く経過したメルセデスSクラスはハイブリッド車だけ安価な相場。PHVのBMW330eなども新車からの値落ちが極めて大きい。なぜかといえば、中古車販売業者が高い買い取り金額を提示しないからだ。走行用電池やインバーターのトラブルなど少なからず報告されており、売ったクルマにトラブル出て修理しようとすれば100万円単位の出費になってしまう。

個人で購入して乗り続ける場合も同じ。ハイブリッド用走行電池やインバーターなど電動化部品の保証は6～8年程度。私の330eは2年目でインバーターが壊れたため無償交換してくれたけれど、保証期間切れたら100万円単位の出費になる。2016年式の330eの相場は220万円くらい（下取り相場は160～180万円）。修理に100万円掛かるとなれば、いろんな意味で厳しいと思う。

こういった不安を解消するためには以前も書いているとおり「保険システム」を立ち上げるべきだと考えている。インバーターや基本的にクルマの耐用年数を使える想定となっているハイブリッドの走行用電池のトラブルは、寿命じゃ無くて事故のようなもの。そいつをカバーしてくれる車両保険的なものを作ってくれればいい。じゃなければ高額車に車両保険掛けず乗るようなモノです。

インポーターも電動化車両の売れ行きが鈍くなったらこういったシステムを立ち上げると思う。それまでは純エンジン車に乗っておくことを推奨します。保険システムが始まったら安心して乗れるようになる。ちなみに輸入車であっても安価なモデルならいろんな意味であきらめも付く。安ければ中古車で買ったらいい。企業や事業主はリーフで乗ればリスク無し。使い方に合わせて乗ればいい。

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