電気自動車急増の中国、電力不足になるという識者が多いけれど的外れです

中国を取材していると驚くことばかり。多くの人は中国の二酸化炭素排出量を見て「化石燃料ばかり使っている!」と思うことだろう。確かに中国の二酸化炭素排出量は多い。一方で、太陽光発電に代表される再生可能エネルギーの発電量が急激に増えてます。中国って西安から西は広大な未開地になっている。そこにドンドン太陽光発電+風力発電を作っている。2022年時点での太陽光発電量は390GW(原発390基分)にも達しており、イキオイは止まらない。

西安から西は晴天率多く風の強い土漠が続く

2023年は100GWくらい増えるようだ。毎年原発を100基作っていると言うこと。また西安から西の地域では400GWの再生可能エネルギー発電を計画しており、すでに第一期の100GW分の工事が始まっている。太陽光発電だと昼間しか電力を作れないものの、風力も組み合わせることで夜間や荒天時の発電力をカバー出来る。同時に蓄電設備への投資も始まっているそうな。中国、ホンキでカーボンニュートラルに向けた政策を立て、実行しているのだった。

内モンゴル自治区 写真/新華社

現在進行形で二酸化炭素の排出量が多いのは、再生可能エネルギーを作り出す太陽光発電パネルや風力発電システム作りのためだという。確かに中国の太陽光発電パネルの生産量たるやハンパ無し! 風力発電の工場だって完全に大量生産のラインを作っている。もちろん不良品やトラブルだって少なくないだろうけれど、そんなことは盛り込んで開発をすすめているのだった。風力発電のブレードが1本壊れたって気にしない。このイキオイが中国の強さだ。

写真/CNニュース

2030年くらいから太陽光発電パネルや風力発電整備を作るための電力も再生可能エネルギーでカバー出来るようになってくるだろうから、中国の二酸化炭素排出量は急激に減っていくと思う。電気自動車を3000万台走らせるくらいの電力なんか簡単に作れるようになる。そして電気自動車をスマートグリッドに組み込むだろう。日本を見るとそういったグランドデザインが全く無し! 目先のことしか考えていない。我が国は文化を売りに観光で喰っていくしかないような気がします。 

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6 Responses to “電気自動車急増の中国、電力不足になるという識者が多いけれど的外れです”

  1. トヨタ車ユーザー より:

    中国は何もかもスケールが大きいですね。
    日本のように、利権が商流がというしみったれたことは言わず、やった者勝ちで進めている感じに見えます。
    これから新興国は、アメリカ・欧州・日本のまねではなくて、中国を手本にして進めていきそう。カーボンオフセットに対応しないとならないの?それなら真似して太陽光発電だ!みたいに。
    そうすれば、新興国も初期のインフラ整備の段階からすでにカーボンニュートラル対応ができていることになります。
    これで、電力も確保できればEVで電気を使っても問題なし。石油何て臭くていやだと言われかねない。

    でも。夢のようでうらやましいですね。

  2. アミーゴ5号 より:

    次世代は、中国やアフリカ等の晴天で広大な土地を持つ国が、太陽光発電で制するかもしれません。。。

    ほいたら、島国日本はあかんやん。

    いえいえ、そんなことはありません。モリゾウさんの言われるとおりダム湖での太陽光発電は、変電・送電・時間帯シフト等、あらゆる面で親和性に富んでいるし、国沢さんが言われるように日本は地熱発電だって優位。その気になれば、広大な海もある。地熱発電は景観が云々言われるけど、今更何を。

    クルマ好きなので天ツバだけど、道路こそ景観を壊す元凶やんか!

    愛想と金を振りまくどこぞの首相のニュースを見るたびに、またお店でレジ袋の有無を聞かれるたびに、全身の力が抜けていきます。

  3. やす より:

    プロパガンダじゃなく現実を見ようってことですね。

  4. アミーゴ5号 より:

    そういえば少し前に、中国人はあまりロングドライブをしないと聞きました。

    実はEVの航続距離が、生活にマッチしているのかも?

    クルマの普及には、使われ方や国民性、道路事情や税金、エネルギー代等も影響します。中国は、どんな感じなのかしら。

  5. 運、地熱だね! より:

    地熱発電にもっとお金かけましょう!
    「もんじゅ」開発・廃炉や、福島第一原発事故の処理費用・廃炉費用、六ヶ所再処理工場や、廃棄物の最終処分場の制定建設にかかる費用に比べたら、地熱発電の研究開発費なんて大したことありません。
    太陽光の再エネ買い上げ金にかかった費用だって天文学的な金額でしょ。
    アイルランドやニュージーランドの会社の協力を得ても良いと思います。

  6. この車 無駄なアクセル 踏みません より:

    GXとか言って原発に舵を切ろうとするこの国の政治家に、将来的に日本の電力・エネルギー政策をどうしようというグラウンドデザインなんて頭の片隅にも無いと思いますよ。優秀な官僚の中には、きっと持っている方いると思いますが、上の方の官僚はみんなヒラメですからね。
    そんな権力機構に忖度している所謂識者なるものもまた、グラウンドデザインなんて持っていないんだと思いますよ。EV嫌いの方々もご同輩。
    ペロブスカイト太陽電池という優れた技術は日本発のものですが、それを活用していくって話も出てこないですからね。
    半導体にしても、環境技術にしても、電池の技術にしても、今はダメダメにしちゃいましたからね。
    本気で、再生可能エネルギーとEVを組み合わせた社会を考えたら、スマートグリットだって、もっともっと熱心に取り組むべき課題ですよね。

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