飛行機は次世代バイオ燃料。船舶は液体水素。ディーゼル代替は燃料電池。乗用車は電気。かな?

2050年のカーボンフリーに向け、様々なパワーユニットの検証が行われている。乗用車についちゃ電気でほぼ決まりだ。コストパフォーマンスで圧倒的に優れており、2035年くらいになるとエンジン車を買うのがナンセンスだと感じるくらいになるだろう。というか買う人はいなくなるくらいの決定的な差になると考えていい。5年もすれば勝負見えます。きっと。

ちなみに2014年時点での運輸関係の二酸化炭素排出量。51%を占めている乗用車のウチ、先進国は電気自動車により排出量ゼロになると思う。続いて27%を占めるディーゼル車。現時点で燃料電池が優勢ながら、水素エンジンもありうる。大型車の水素エンジンなら液体水素を燃料として使える。なんで燃料電池じゃダメかというと、液体を気体にする際、暖めなければならないからだ。

出所:Energy Technology Perspective(IEA, 2017)

エンジンなら熱がたくさん出る。燃料電池だと反応熱は理論上で上限100度。実用だと頑張って90度くらいなので、液体水素を暖めるほどの熱量無し。燃料電池と水素エンジンの競争が始まると思う。個人的には燃料電池の可能性を信じたい。ただ1000馬力級のパワーユニットになると、やはり水素エンジン優位になってくる。ということで27%はカーボンフリー化が可能。

3%の鉄道(未電化区間での消費量)についちゃ何でも良いと思う。運行距離次第で電池もよし。燃料電池だって十分カバー出来る出力レンジ。長距離を走るのなら液体水素使った水素エンジンも実用になる。未電化区間の代表であるアメリカやオーストラリアなどを横断する貨物列車は水素エンジンしかないと思う。発展途上国はしばらくディーゼルか?

興味深いのが航空機。こらもう効率から考えると液体燃料しか無い。幸いNEDOによれば次世代のバイオジェット燃料が可能性あるようだ。詳しくはリンク先を見て頂ければしっかり説明されています。食糧などともバッティングしないそうな。2050年時点でも航空機は重要な移動手段です。次世代バイオジェット燃料、コスト次第では様々な使い方があると思う。

船舶も様々。液体水素を使えるため、大型船舶は水素エンジンになるだろう。水素エンジンを除くと液体燃料を使うしかないため、現在自動車に使われているバイオエタノールは船舶用に使うようになるかもしれない。というか、その可能性が最も高いと思う。漁船や内航船、プレジャーボートもバイオエタノールなら燃費改善技術を進化させたらコスト的にも航続距離的にも問題無し。

以上、運輸関係に於いての2050年のカーボンフリー化は可能だと思う。ただ日本がキャッチアップ出来るかどうかは政治次第です。

<おすすめ記事>

コメントを残す

このページの先頭へ