MIRAIの売れ行き超低迷中。売れないのは売る気が無いからだと私は思う

燃料電池車MIRAIの販売台数が厳しいまんまである。今年1月~8月までの累計で640台。月あたり80台。現行MIRAIは先代より大幅に量産可能な構造になっており、世界規模で年産3万台(初代の10倍)を目指していた。日本向けも年間1万台くらいの想定だったと思われる。販売目標の10分の1にも届かない状況だ。最近ヒット車続出中のトヨタなのに、なぜ売れないのだろうか?

補助金は国が145万円+東京都110万円

クルマそものの仕上がりはフロントのデザインがアウツなのと、リアシートが車体サイズの割に狭いのを除けば文句無し! 私のMIRAIは735万円のグレードなのだけれど、同じ価格のメルセデスやBMWと比べたって全く負けていない。当たり前ながらスムースさは12気筒エンジンより上ですから。乗る度に本心で「いいね!」と思う。19インチタイヤなら乗り心地もバッチリ!

気になる水素ステーションは、近所にあればあまり問題にならないようになってきた。土日休み&営業時間17時までだったウチの近所の杉並も休みは日曜日だけになり、営業時間19時30分までに。無休の水素ステーションなどチラホラ出てきた。東京都で言えば、今の倍くらいになったら普通に使えるようになるだろう。依然として地方に行くのは厳しいですけど。

嬉しいのが価格。水素は東京のイワタニやエネオスなら基本的に1kgあたり1210円。私の運転だと1kgで120km程度走る。1kmあたり10円。16km/Lくらい走るガソリン車と同等だ。Eクラスや5シリーズくらいの車格を考えたら(そもそもMIRAIのプラットフォームはレクサスLSベース)リーズナブル。電気自動車と違い満充填まで3分。550kmくらい走れてしまう。

電気自動車は集合住宅や月極駐車場だと乗れないと言うけれど、燃料電池車であれば問題無し。東京のような都市部ならもっと売れてイイと思う。なのに文頭の通り極めて厳しい数字。さらに言えば、マイナーチェンジなどしてもフロントデザインを抜本的に見直すなどしない限り、このまんま埋もれてしまう気がする。繰り返すが良いクルマなのに。

なぜ売れないのか? こらもう簡単。トヨタが売る気になっていないからだ。考えて欲しい。MIRAIのプロモーションって見たこと無いでしょ? トヨタのイベントでたまにMIRAIが出てくるけれど、全て駐車した状態。電源を取り出す大型電池状態として使っている。クルマって走らせてナンボだと私は考えます。走りの良いクルマなのに残念でならない。しくしく。

先代MIRAIでラリーカー作った時は、面白がって手伝ってくれるトヨタの人も多かったけれど、現行MIRAIで何かやろうかな、と思っても熱意を感じないか、やりたそうだけれど実際に動くまでの意欲無し。でもですね! 原子番号1の水素で普通にクルマが走っているって、実は凄いこと!MIRAIという車名に托した夢を考えると不憫で涙がでます。 

<おすすめ記事>

10 Responses to “MIRAIの売れ行き超低迷中。売れないのは売る気が無いからだと私は思う”

  1. 前原昌昭 より:

    初めまして、
    鹿児島に住むマエバラと申します。
    私も、miraiに興味を持ちトヨタに聞いたところ 手続きが面倒で皆んな売りたく無い とのことでした。
    あれだけの技術を持ちながら残念です。
    もちよっと販売を頑張って欲しいものです。

    • 初代MIRAI より:

      初代MIRAIに乗ってるのですが、販売する時の手続きが面倒?というのは聞いた事でがないし、私の時に特に面倒だった事もないのですが、どういう事なのでしょうか?
      実際に乗ってみて、素晴らしいと思ってます。新型MIRAIは、車そのものはよく出来てると思うのですが、大型セダンという事で、元々ニーズが限定されてるからではないかと思います。ハリヤークラスのSUVに燃料電池載せるともっと売れると思うのですけどねえ。水素ステーション自体も稼働時間長くなったり、場所増えたり便利になってるので、もっと普及すると思うのですけど。BEVより、絶対実用的だと思ってます。BEVは軽こそ相応しいと思います。

  2. cx-60 より:

    水素エンジンの開発もしているので”水素社会”にも対応しようとしているのは確かです。
    水素エンジン車が市販にこぎつけたときに、MIRAIも合わせてもう一度キャンペンを貼って、水素ステーションの普及を促したりするんじゃないかと、希望的に考えております。
    あとはクルマそのものに充電機能をつけるPHV化もしてくれるとうれしい…
    経済・エネルギー問題もロシア侵攻でややこしくなってしまったので、ロシアが余計なことしてくれなければ、という気もします。

  3. よたろう より:

    燃料電池は、非常に素性の良いエネルギーだと考えているので、現状は非常に残念です。電気自動車の場合、電池の資源の偏在と資源量の問題がついてまわると考えています。日本がリードし、かつ資源の制約のない技術を伸ばさないでどうするのか?
    また、ミライ自身非常に素性が良さそうでPHEVに対しても優位に立てるのではと思っています。どうして積極的に売らないの?
    また、騒音規制は熱心に検討されている乗用車に対してより、トラック、バス等の大型車にこそ本来求められるものだと思います。乗用車には水素エンジンも良いですが、大型車は、ぜひ燃料電池にしてもらいたい。

  4. ミライ乗りたい より:

    自宅から10分以内に水素ステーションがあるので乗ってみたいんだけど。
    マンションの駐車場は車幅185cm迄って事で乗れません

  5. ドラコ より:

    この記事は大切。トヨタの先進性を表している。EVをしのぐ環境性に注目すべきで、政府は世界をリードするために充填スタンド整備などに予算を使わなければならない。最初の発表時確かトヨタと経産省共催のシンポに行った。その後のフォローが不十分。ヒョンデも生産だが彼のメーカーを信頼できる?。水素タンクなどかなりの特許公開をトヨタは行っているはずだ。

    • ハルピュイア より:

      その通りだと思います。ハイブリッド車をいち早くものにして、次世代の動力ソースを電気でなく水素に求めた先見性は、エネルギー危機が喫緊の課題になった今、世界が認めざるを得なくなるでしょう。
      問題は、次世代動力への移行がこれほど急がれるとは流石のトヨタも思っていなかった事でしょうか。あと20年はHVで戦える見込みで戦略組んでたでしょうし。

  6. Ninja1000鷹 より:

    FCEVの普及は燃料ステーションのサービスエリアの広がりがキーポイントだど思います。
    主要都市近辺に集中している現状では台数は増えない。
    しかし水素ガスを全国津々浦々に供給するのは電気ほどは簡単ではない。
    FCEVの主戦場は大都市間の大型トラック/バス輸送に収束するのではないだろうか。

  7. えひ より:

    鶏が先かたまごが先か
    水素の車が先か水素ステーションが先か

  8. トラより より:

    旧MIRAIに乗っています。プリウスPHVも所有していますが、充電しなくても良いので、電気自動車(BEV)よりずっと便利です。新型はフロントデザインはいただけませんが、それ以外のスタイルは良いと思います。残念なのはサイズ、車幅が約1.9m、このサイズは立体駐車だけで無く、通常の日本の駐車場では迷惑なサイズです。SUVで1.8mサイズのMIRAIであればもっと需要があると思っています。

コメントを残す

このページの先頭へ