日本製鉄によるUSスチールの買収劇、鴻海が日産を買収しようとした時の日本政府の動きとダブる
驚くべきことに日本製鉄は、アメリカ政府とアメリカ人が“ほぼ”直接選んだ大統領に対する訴訟を起こした。もちろん訴えることは可能ながら、日本の民間企業がアメリカ大統領を訴えることなど今まで皆無だった。訴訟の内容は「民間の取引に大統領が関わるな!」というもの。日本製鉄がアメリカのUSスチールを買収しようとしていたのをアメリカ政府によって妨害されたという。
参考までに書いておくと、かつては大手だったUSスチールながら、ここにきて低迷。日産をイメージしていただければ間違いない。USスチールの経営陣はこのままだと財政破綻するため、日本製鉄の傘下に入りたいという意思を持っていた。アメリカ政府や大統領が介入しなければ買収できたと思う。しかし! 反対する勢力もいるし、そもそもアメリカとしてUSスチールの買収を防ぎたい。
これまた日産と似ている。日産は台湾の鴻海に買収されそうになり、経産省が動いて阻止しようとしている。やっていることはアメリカ政府と同じ。日産もUSスチールも、国家からすれば自国に残したいということなんだと思う。こういったケース、普通なら買収しようとする側が諦める。考えていただきたい。鴻海が日本政府を訴えたらどうか? 鴻海のイメージダウンだけに留まらない。<続きを読む>
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