電気自動車の話になると「使ってる電気は火力でしょ」。違います。電気自動車のゴールって自給自足

「カーボンニュートラルのため電気自動車が必要」と主張すると、電気自動車否定派の皆さんは「火力で作った電力でしょ!」と言われる。現状その通りなのだけれど、海外から買ってこなければならない化石燃料と違い、電力であれば自給自足出来ます。10年スパンで考えたら、電気自動車は文字通り使用時のカーボンユートラルを実現出来ると私は考えている。

さて。1kWh分の太陽光発電パネルで、おおよそ年間1000kWhの電力を作れる。N-VAN e:なら7000km走れる計算。自工会の調査によると軽自動車の年間平均走行距離は5592kmとのこと。充電時のロスを考えても1kW分の太陽光発電パネルを屋根に取り付ければ電力を買わなくて済む。となると気になるのは1kWあたり太陽光発電パネルのサイズになると思う。

流通している製品だと発電効率21%程度。地上に届く太陽光エネルギーは1平方mあたり1kW少々。5平方mあれば余裕で1kWということになります。軽自動車のボディサイズは面積で5.03平方mになる。理論上、1kWの太陽光発電パネルを載せられるワケ。現在開発中のペロブスカイトタイプなら発電効率30%。3m×1mサイズの太陽光発電パネルで済んでしまう。凄いね!

 私は八丈島(東京都)でカーボンニュートラルの実証実験をしようと思っている。当然ながらクルマもエネルギーの自給自足をしなければならない。そんな観点から選んだクルマがN-VAN e:なのだった。N-VAN e:のルーフに0.7kWくらいの太陽光発電パネルを載せれば年間700kWh。3000kmくらい走れる計算だ。島の移動手段として使うなら十分だと思う。<続きを読む>

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2 Responses to “電気自動車の話になると「使ってる電気は火力でしょ」。違います。電気自動車のゴールって自給自足”

  1. Ken より:

    そうですね。リーフを家の太陽光充電で動かしていて、日常生活や往復200kmの範囲内であれば全て賄えます200kmを超えると、走れるけど一応充電しておこうか、となります。

    外の充電器は値段がバラバラなので、安い充電器をラリーのようにマークしておいて、寄って休憩しながら充電しています。

    島では絶対に良いと思いますし、遠出をしない人であればおすすめです。

    なお、私はガソリンのクラシックカーも運転しています。それでも我が家は圧倒的にカーボンネガティヴです。

  2. KUMA より:

    水素も自給自足できればいいのにと思っていますが、そこらへんに取り組んでいる日本メーカーまたは研究機関の話題はあまり聞かないので残念ですね。

    ミライやクラリティのようフルスペックのFCEVではなく、耐久性・コスト性のネックとなっている高圧タンクの圧力を半減させて、シティコミューターのような自給自足FCEVも出すことできないのかなと思います。

    ただ、ミライだと700気圧で700kmとすると、一般的なコンプレッサーで出せる80気圧で80km、また、水素脆性を考えると工業用水素ボンベ(金属素材)は10気圧で10kmなので、水素の自給自足はまだまだハードル高いですかね・・・。

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