もんじゅ作業開始
事故を起こした高速増殖炉もんじゅの修理が本日から始まる。6月中旬くらいにトラブルの原因になっている落下した「炉内中継装置」をゴッソリ抜き出す作業を行うという。もし失敗したら水で冷却できないため福島第一より酷いことになること必至。というか失敗することを考えていない特攻作戦ですな。
このままではニッチもサッチもいかないから作業を強行するんだろうけど、やるなら最悪の事態を想定しておくべきだと思う。そもそも中継装置の脱落事故自体、全く想定外のトラブルでしょ。普通の組織であれば想定外のトラブルで事故になったら、再び同じようなことが起こる可能性を考える。なぜ考えない?
しかも我が国は有事の際、マダラメみたいな原発の監視をしている人もへっぴり腰のコメントしか出来ない。「そのボタンを押せば消火装置が稼働します。ただ爆弾と繋がっている可能性も100%否定できない」なんて言われたら、ビビり気質の人は「とりあえず押すな」になるかと。責任を取ろうというサムライが居ないのだった。
そんな体質の原子力行政で、失敗したらオシマイという修理を決行するというロジックが解らない。逆に考えるなら責任を取る人が決まってないから決行出来るんだと考えます。100歩譲って「作業失敗=現状のまま」ならよし。冷却剤のプルトニウムなど放射性物質入りナトリウムだだ漏れにでもなった場合、最悪です。
水と接触すれば燃えるため必ず屋内で作業しなければならない。福島のように建屋が爆発しようものなら、雨降る度に燃えて放射性物質の煙になる。一方、丸々残っている燃料を水以外で冷却する必要出てきます。福島原発も4つのロジックで炉心冷却出来るハズだったのに全てダメだった。5重の壁も突破された。
しかも福島原発の事故で作業員の規定被ばく量超え続出中。放射線漏れ事故の作業に対応できる人が激減している。もんじゅの作業失敗が軽微な放射線漏れ事故だったとしても人員不足は決定的。とりあえず福島を決着させてからもんじゅに取りかかるというチョイスはないのだろうか? ないんだろうなぁ。
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もんじゅの作業の件、
自分も昨日のニュースで知りました。
国沢さんから以前、情報をいただいていたので
そうか、手探り状態に近い取り出し作業なんだと
心配しています。
何事も起きませんようにと祈っています。
そして、どうなったのかを
きちんと報道していただきたいです。
これ失敗は許されません。っていうか、成功するんでしょうか?
少なくとも、高速増殖炉は狭い国ではヤバいかと思います。
もんじゅの場合、近畿・北陸・信越・東海・山陰は、避難地域になるとかならないとか。
6月半ばが引き抜きの日ですが、西日本もうかうか出来ません。
福島第一に汚染水処理施設を建設して、原子炉建屋を布で覆ってからコンクリートの建屋で覆えば、一段落ですが、工程表通りいきますかね?工程ごとのコストが知りたいですね。
もんじゅはもんじゅで、地震が来たら取り出し作業はより困難になりますから、なるべく早い段階で作業するのが望ましいと思います。ほっといても莫大な経費がかかりますから、上手くいって欲しいです。
今回の原発対応については責任者の不在、指揮命令系統がはっきりしない事がこのような事態を引き起こしたと考えます。最近の社会の傾向として「俺が責任取るからやれ!」という経営陣が少ないように感じますし、指揮命令系統に関しては、経営者の危機管理意識の欠如、現場状況の把握不足、経営者が責任取りたくないと思って逃げの行動をとっている事が原因と考えます。現場作業にあたっている人たちはきっと歯がゆいはずです。
大手のメディアを信用していないので、幅の広い貴殿の見地がありがたいです。
マグネシウム->ナトリウムでは?ほんと、今は冷却の金を浪費しても良いから、もうちょっと後にしてくれという感じですね。しかし地震がいつ起こるかも分からんですし。その時はどうするんでしょうか、、、。
冷媒はマグネシウムではなくて、ナトリウムではないでしょうか?
隠蔽に隠蔽を重ねて事が重大になってから『事実はこんなんでした♪』と開き直るのはやはり国民性なのでしょうかね?
第二次対戦の頃と何も変わっていない気がしますが…
これからの時代、はっきりと責任の所在を明らかにするシステムと命令系統
そしてスピード重視の経営をしないと潰れてしまうと思います国も企業も。