AMG SLS
COTYの試乗会のためFISCOへ。東富士五湖道路を走っていたら、対向車線のバイクが下を見て運転しながら中央分離帯に寄ってきた。スレ違うあたりで気づいたようだけれど、すでに分離帯に近寄ってしまっている。大丈夫なのか? と心配しながらバックミラー見たら分離帯(高さ10cmくらいのコンクリート)を乗り上げた。
そのまんま転倒して対向車線(対面通行区間)に転がっていく! 後続車も居なかったためどこにもブツからずケガで済んだと思うけれど、あと10秒遅いタイミングだったら私の目の前! お互い相当不幸な事態になったと思う。対面交通ってこんなことも起きるのね、と怖くなりました。
COTYの試乗会は天候にも恵まれ、ノンビリムード
意外だったのがマークX。BMWの5シリーズと乗り比べてみたのだけれど、走りの質感は予想以上の僅差。やっぱしマークXって良い! 先代マークXと5シリーズって雲と泥の差がありましたから。もちろん大きなギャップを越えた時などの挙動でイマイチの部分もあるマークXながら、なかなかでございます。
レクサスLFAのライバル
ベンツの伊藤さんがSLSに乗ってきており「どうですか?」。乗ってびつくり! 絶対的な金額こそ2430万円と安くないが、内容を考えたらリーズナブルだと思った。だってアルミのスペースフレームですぜ! 足回りもアイバッハのパーツや、凝ったザックスのショックアブソーバーである。
まぁオシャレですな
エンジンはAMGチューンの6,3リッターV8。剛性感のカタマリのようなボディに、素晴らしく滑らかに動く足回りを組み合わせているため、文字通り「苦しゅうない」。ECOカー作りで四苦八苦しているベンツなれど、こういったクルマを作らせたら上手い! 高く感じないのだ。
それこそ1億円のフネに乗っている人なら、7200万円のマクラーレンSLRだと「良いクルマだし内容を考えれば価格だって納得できる。でもどうしようかな」と迷うだろうが、2430万円のSLSなら即座に「いいね!」。トヨタのポーナム28Gより安いのだから。こいつぁ売れると思う。
私はお金無いけど、お金持ちの気持ちはよ〜く解るのだった。そう遠くないウチ、夢の島マリーナで普通に見かけるようになると思う。COTY試乗会終了後、行きと同じく中央道で帰京。中野に寄ってうなぎ屋修行。そういや最近「人世の最終コーナー」を更新してませんでした。近々。
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トヨタ・マークXとベンツSLS・AMG…..「手が届く夢」と「究極の夢物語」の違いですね。
まず新型マークX、同車は日立製の影響を受けた改良型KYBダンパーを得てから驚くほどシルキーで重厚感ある乗り心地を得ましたね。かつてのマークIIのグニョグニョのステアリング、サスとダンパーの挙動不一致を知る者にとってはまさに天国と地獄、別次元の乗り物ですね。
それだからなおさら、同車のフロアパネルの微振動が惜しまれる上、シリーズ中にコーナリングの限界性能を欧州車並みに高めたかつての「ツアラーV/ツアラーS」に相当するグレードを設ければ願ったり叶ったりに思えてなりません。なるほど現行マークXは日本の路上で乗る限りはBMW3/5シリーズを筆頭にアウディA4/A6、或いはプジョー407やシトロエンC5等同クラスのヨーロッパ車と比べて安楽に感じられることは否定できません。それが高速コーナリングしようものなら足腰のヤワさが露呈し、日本国内専用の限界を見せてしまう寸法です。これではいくら何でも発展性は見いだせない上建設的とは言いがたく、要はスーパーチャージャー付きマークXのサスセッティングを標準的NAエンジンと組み合わせれば輸入車に乗り慣れたユーザーも振り向かせる貴重な国産セダンが生まれるように思えてならない次第です。
一般に、BMWをはじめヨーロッパ車に乗っていたユーザーが何らかの事情で国産車に戻らざるを得なくなった場合に選ぶのはスバルのレガシイが多いと言われます。そうした人間に新たな選択肢を与え、市場全体の流れを変えていくことが今まさに新生トヨタに求められているのではないでしょうか。高度に洗練された審美眼や感性を持った人間を中小メーカーにだけ独占させていて良いわけがありません。
一方メルセデス・ベンツSLS・AMGは6.3LのAMGチューンのV8で570ps/66kgm、自然吸気エンジンをよくこれだけ仕上げた同社の力技に感心させられざるをえませんがいかんせん同社から新開発5.5L/V8ターボ過給、544ps/81.6kgmを発揮する直噴V8ユニットが登場してCO2=246g/km(スカイライン370GT並み!シトロエンC5用3.0/V6、215psユニットよりクリーンなのだ!)と平均燃費8-9km/l(三菱ランエボやスバルインプレッサWRXと大差ない)を両立させてメルセデスCLシリーズに搭載された以上はやはり旧世代の遺物に見えてしまう上、個人的にどうしてもCL63AMG(四座クーペ)の方に触手を動かしてしまうものです。同エンジンは既存のSクラスの4ドアボディ、さらにEクラスにも搭載される可能性が濃厚と言われ、もし二億円宝くじを当てたら新生「メルセデスS63AMG」に乗らずには死ねないと感じている所です。
このように、現代のパワーエリートは暴力的な大パワーだけにとどまらず、現代のモータリゼーションを次世代へとリードすべき社会性を示さねば話にはならず、その点新世代メルセデスの5.5Lと4.7Lの二種の直噴V8ターボユニットは十二分に役割を果たしているのではないかと思います。
ともあれ小生ごときには「塀の向こう」の遠い他国の縁のない出来事には違いなかろう、そこで小生自身の「プアマンズAMG」たるレクサスIS350の318ps/38.7kgm直噴V6ユニットが生み出す0-100km/h=4.9sec、0-400m=13.3sec!!(※米国の雑誌より)という「BMW550i/ポルシェ・パナメーラS顔負けの」加速に快楽の媚薬を覚えつつ、エネルギー問題に次の曲がり角が見えた時点でレクサスISとヴィッツの二台を売り払って三菱i-MIEVに代替しようと企てている。このi-MIEVの電気モーターによる加速は0-100km/h=11sec+と、数値・フィール共に「米粒サイズのAMG」とも言うべきクールな怪力に満ちている、きっとその頃はメルセデス側も「スマートEV」なり「Aクラスツインモータハイブリッド」で日本勢に応戦しているに違いない。