マツダが中期技術&商品方針を打ち出した。あまりのユニークさに目がまん丸!
マツダが2025年までをメインとした中期技術&商品方針を発表した。見たら「すんごくユニークですね! 他のメーカーと全く違う!」という内容。簡単に言えば1)2030年までに電気自動車を25%。2)燃費規制CAFEクリアのためトヨタからハイブリッド車のOEMを相当数受ける。3)やがてガソリンや軽油は使えなくなるがカーボンニュートラルのeフューエルなどを使う。
というもの。ホンダが潔くエンジンの開発を終了することを決めたり、大型商用車までラインナップするトヨタのように車種毎で最適のパワーユニットを追求していくという方針と全く違う。ハイブリッドやPHVという燃費を向上させるための電動化技術を使うものの、あくまでピストンを使った内燃機関で行くという戦略だ。以下、どこがユニークなのか紹介していきたい。
ラージマイルドHV
1)。マツダはトヨタと電気自動車開発で縁を切り、独自開発するという。電気自動車を安価に作ろうとすればスケールメリットが重要。だからこそ欧州もPSAとFCAが合併しステランティスになったりしている。ホンダすら電気自動車は生産を含めGMと組む。マツダ単独で電気自動車を開発するとなれば、世界でダントツに小さい規模になります。それでも競争力あると考えている?
2)は1)と逆。トヨタにオンブとダッコである。2025年までに3車種ほど出すようだ(明確な内容は公表せず)今回発表を行った廣瀬さん、さすがに本心なのか「トヨタ様」と表現していた。何度か書いてきた通りOEM車が売れるケースって少ない。中身がトヨタなら普通トヨタブランドを買う。トヨタ製のハイブリッドをたくさん売らないと欧州CAFEのクリアは難しい?
ラージPHV
3)だけれど、世界の流れを見ると航空機や船舶用に灯油代替のeフューエルに代表されるカーボンニュートラル燃料を作ることになる。マツダは乗用車にそういった燃料を使おうとしているようだ。考えて欲しい。もしカーボンニュートラル燃料が今のガソリンや軽油くらい安価に作れるのなら、マツダに限らず全ての自動車メーカーは電気自動車など作らないだろう。
カーボンニュートラル燃料、特殊な扱いになると思う。自動車用に供給されるとしても、今のガソリンや軽油よりずっと高くなるハズ。乗用車で使うには厳しい価格になるだろう。じゃなければ電気自動車に猛進している世界中の自動車メーカーはオタンコということになる。10年後、私は乗用車は電気自動車が一番コストパフォーマンスの高いパワーユニットになっていると思う。
藤原副社長の方針です
ちなみに会見に出た廣瀬さんと小島さんは藤原副社長と超緊密。同じ考え方といってよかろう。私はこのお2人と話をすると、ラビリンスに入る。今回も「マツダはアイドリングストップ‥‥」と言いだし、腹を抱えてしまった。発表されるまでどんな戦略を打ち出すかと期待していたが、さもありなん。とりあえず来年早々デビューするラージ商品群が売れることを祈っておく。
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