2020年欧州CAFE、日本勢で最も高額の罰則金を払うのはスバル。1台あたり78万円か?

2020年の欧州CAFE、詳しく調べなければならないのだけれど、日本だと詳しい情報を入手出来ない。渡欧して取材すれば簡単なれどいかんともしがたい。いずれにしろ今年のアタマから欧州CAFEの厳格な運用は始まっているようだ。ちなみに規定値をオーバーしたら罰則金を支払うのだけれど、2020年分はまだ清算出来ていない。そう簡単に計算できないからだ。

出典/JATO

販売したクルマ個々の燃費と台数をチェックした上、さらに他メーカーから融通しているクレジット(CAFEをクリア出来たメーカーは浮いた分の権利を譲ることが可能)の計算もしなければならない。どうやら2021年末くらいまで解らないんじゃないかと言われている。2020年の平均燃費が最も良かったのはトヨタ(マツダとレクサス含む)でCAFEの95g/kmに対し97,5g/kmと優秀。

続いてPSAの97,8g/km。日本勢ではルノー&日産、三菱が104,2g/km。厳しい数字だったのがスバルの155,3g/km。BMWグループの110,3g/kmというレベルじゃなく、ジャガー・ランドローバーの147,9g/kmより悪い。けっこう罰則金を払わなくちゃならないと思う。とはいえ絶対的な台数が少ないため、タイした金額じゃ無い。一番払うのはVWグループだと言われている。

アウディやポルシェを含むVWグループは110,8g/km。95g/kmとの差は15,8g/kmもある。罰則金は1g/kmあたり95ユーロ(およそ1万3000円)。15,8g/kmだと1台あたり20万5千円。これがVWグループ全台数に掛けられるワケだから、膨大な金額になる。燃費の良いVW分だけで200億円程度の罰則金支払いらしい。この罰則金、支払うのはメーカー? ユーザー?

取材してみないと不明ながら、ユーザーに負担させるメーカーもあると聞く。CAFEをクリアしているクルマは上乗せ無し。CAFEを下回っている車種についちゃユーザーに負担してもらうワケ。1800ccターボのルノー・メガーヌRSクラスだと1台あたり100万円くらいの上乗せになるようだ。ポルシェ911とかAMGなんかもタンマリ罰則金分を支払うことになる。

とはいえポルシェを新車で買うようなお金持ちからすれば100万円くらい気にならないだろう。参考までに書いておくと、スバルの155,3g/kmだと1台あたり78万円も払わなくちゃならない。お客さんに負担してもらうとなれば実質的に大幅値上げ。メーカーで負担するなら売れば売るほど赤字になるため売らない方を選ぶ。欧州CAFE、本当に厳しいです。

なるべく早い時期に欧州CAFEの詳細をレポートします。

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