トヨタ、知らぬ間に電気自動車の電費を25%も伸ばす技術を確立していた! 内容はまだヒミツ?
あまり大きな扱いになっていないけれど、次期型RAV4を発表する直前の5月16日に今秋リリースする予定のbZ4X改の要旨を出した。外観を見ると大差なく、しかも日本じゃ注目度の低い電気自動車である。特にbZ4Xは没個性だと評価されてしまい、話題にも上がらなくなった。このまんまフェードアウトさせるのかと思いきや、どっこい! 16日のリリースを見て魂消ましたね!
下のスペックを見て頂きたい。かすれているし小さいので興味ある方はコチラから。驚くべきは電費の改善だ。現行モデルは71.4kWhの電池を積んで540kmである。なのに! 改良型を見ると、57.7kWhの電池で現行モデルと同等の540kmを走らせるという。しかも厳しいWLTCモードである。航続距離を電池容量で割れば9.36km/kWhだ。数字をエンジン車の燃費と同じような考えれば解りやすい。
現行モデルは7.56km/kWhなので25%も向上している! 電気自動車の航続距離を伸ばす方法は二つ。電池をたくさん積むか、電費をよくするか、だ。今まで電池をたくさん積むことばかり考えてきたけれど、電費を伸ばしたっていい。参考までに書いておくと、ARIYAの電費は7.12km/kWh。リーフ7.5km/kWh。SAKURAが9km/kWh。bZ4X改の電費、なんと軽自動車より良いのだった!
リリースを見ると「バッテリーの追加は必要最低限にとどめ、パワートレーンの損失を低減することで航続距離を伸ばすことが重要だと考えました。eAxleという部品がパワートレーン損失の大半を占めるためこれは徹底的にやろうと関係者全員で取り組みました。織り込めるアイテムを全て織り込み、大幅な損失改善を実現して航続距離の伸長に大きく貢献しました」とある。
eAxleとは駆動系のことなのだけれど、モーターやインバーターの熱効率は98%程度と言われる。どうやったらギアだけで25%も良くなるのか不思議。具体的な内容を問い合わせみたら「現時点では未公表になっています。秋に向け少しずつ開示していきます」とのこと。この技術が普遍化すれば、軽自動車なんか12km/kWh以上走る? 30kWhのN-VAN e:なんか360kmも走れちゃいます!
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