MSCメラビリア乗船レポート 旅行記(その5)
旅行は基本的にいくつかの目的地を設定し、見たかったものを自分の目で確認するという修行になる。まぁ基本的にムダなことです。ローマのコロッセオ見たって人生が変わるわけで無く、お金を稼げるようになるワケでもない。なのに世界中の人が旅をするから不思議だ。こらどんな趣味でも同じ。ムダなことこそ人生の活力になると思う。
一般的な旅行だと、複数の目的地を訪ねるのに移動しなければならない。ナニか乗り物を使い、さらに目的地での宿泊だって必要。これがけっこう大変です。お金掛かるし、予約も必要。さらにハズれ物件に出くわす可能性だって大きいため、十分な吟味を必要とする--といったヤヤこしい作業から完全に解放されるのがフネの旅だ。
一度チェックインしたら、降りるまで宿の心配なし。荷物だって置きママ。そして移動は夜のウチに行われる。地中海クルーズだと、マルセイユ、ジュノバ、ローマ、シチリア島、マルタ島、バルセロナと素晴らしい観光地ばかり巡る。全てを回ろうとしたら、それだけで疲れてしまう。クルーズ船ながら、宿と移動がセットです。
寄港地で個人観光に行くのもいいけれど、やはり不安。という人のため『エクスカージョン』というパッケージが用意されている。少し割高ながら、フネ会社主催のため帰りの時間の心配をすることなく観光を楽しめるという寸法。しかし! メラビリアの場合、毎日エクスカージョンの申し込みに長い列が出来ている。並ぶのイヤです。
メラビリアには日本人の担当者が乗っており、毎日20時30分~21時までよろず相談受付しているというので行ってみたら、超塩対応。例えばローマ市内へのエクスカージョンはどこに着くのか聞いたら「エクスカージョンデスクで聞いて欲しい」。親切のカケらもなく全く使えない。腹が立ったのみ。何のために乗っているのか解らず。
高くて予約するのに苦労するエクスカージョンは使わない、という人は少なくないようだ。今までの経験上、どこの港でも、様々なニーズに答えてくれる業者がスタンバイしているのだった。ローマではエクスカージョンだと59ユーロでローマ市内までの単純往復のバス(結局どこに着くのか不明)がある。どうやってローマに行ったらいい?
果たしてフネを降りたら「ローマ市内まで片道10ユーロ」という業者がたっくさん。声を掛けたら25ユーロで9カ所の観光地を回って帰ってくる、という。結論から書くと、大型バスより小回り効くため、はるかに効率よく楽しくローマ見物出来た。ジェノバは徒歩で市内を歩き回っていたら、エクスカージョンに何度も出会う。
本日は起きたらイタリアの南端にあるシチリア(イタリア語だとシシリィ)島のパレルモに着いている。当然ながら生まれて初めて来た。エクスカージョンを申し込まず、外に出ると市内巡りの観光バスツアーが10ユーロ。これに乗ると、大ざっぱな土地勘をつかめる。で、後は歩いて市内散策。いやいやシチリア島は濃い!
日本で言えば東北地方のような雰囲気だという。イタリア人の素朴な雰囲気を存分に味わえる。物価も安く、シャレたカフェでエスプレッソと超美味しいティラミスを食べて4ユーロ。市内は至る所に歴史的な建造物があり、古い教会も多い。シチリア名物のライスコロッケを試してみたら、なかなかでしたね。いやいや旅は新鮮で楽しい!<旅行記最後を読む>
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