日経、最近ヨタ記事が増えたと業界で不評。確かに急速充電器の話なんか酷いモンです

日経に『EV充電5分で200キロ走行。海外勢に後れる日』という記事が出ていた。ヒョンデやテスラは250kW超急速充電に対応している。トヨタと日産は150kWで2倍以上掛かる、と日本のダメさ加減を紹介する内容。これに対し同業者は「デタラメの記事。最近日経のレベル落ちた」と不満続出してます。まずヒョンデの「5分で200km走れる」という内容の検証をしてみたい。

250kWとは文字通り1時間の充電で250kW入れられるという意味。1分あたり4.17kWということになる。5分だと20.8k。アイオニック5の電費が10km/kWhとすれば208km 走れます。これ、机上の話。250kWの急速充電器、実際の速度は220kWだと言われており、しかもカプラー繋いでからフル電圧になるまで少々時間掛かる。5分だと入って16kWh。電費6km/kWhとすれば96kmです。

ガソリンの給油時間と同等の5分間充電じゃ100kmも走れないだろう。もちろん充電性能は日本の150kWより優れているけれど、2倍以上掛かるようなことはない。そもそも150という数字は250の半分以下では無い。下の日経たるもの小学校の算数レベルの間違いをしており、そいつを校閲が通しちゃうこと自体ありえない。悪意前提の記事だと明確に解ります。

まぁアイオニック5の最高受け入れ性能は350kWながら(テスラ250kW)、現時点で350kWの急速充電器は実用化しておらず。また、350kWの急速充電器を導入しようとすれば電源から確保しなければならない。ちなみに350kWの急速充電を稼働させると平均的な家庭35軒分の電力を使う。インフラ側の負担だって大きくなってしまう。私はそこまで必要だと思えないです。

SAKURAの急速充電性能は最高で20kW。日経的には最悪評価かと。されど11年間電気自動車を使っている経験から書けば、SAKURAの使い方なら急速充電すら不要だと思う。なんせ200V普通充電で1時間あたり2.9kW入る。1日60km走ったとしても3時間で満充電になっちゃう。もっと言えば、高価な急速充電機能を省き、その代わりに200V普通充電を6kW対応にすればいい。

350kWの急速充電システム、インフラだけでなく車両価格だって激しいコストアップ要因になりますから。一方、普通の電源があれば6kWならどこにでも安価に設置可能。車両側だって安価。普通充電の6kWだって1時間で6kW入る。急速充電器みたいに大仰な充電カプラーじゃないため、外出先で気軽に利用できることだろう。電気自動車を使ったことの無い人は、実用性など考えない。

充電インフラで重要なのは急速充電の速度じゃないです。100歩譲って350kW充電のニーズあるのはトラックなどだと思うけれど、それなら電気自動車より燃料電池の方が効率良い。350kWの急速充電、大容量電池を搭載する1000万円級のスポーツモデルやSUVくらいのニーズしか考えられないです。急速充電器の課題は「150kWでいいからとにかく安く&多く!」だと思う。

自動車会社を攻めるんじゃなく羽田空港の充電インフラを放置プレー中の経産省に文句言ってくれ。

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