電気自動車、日本勢はこの期に及んでもホンキになっていないような気がします

日本車を勝手に応援している。最後は必ず勝てると信じているのだけれど、昨今の電気自動車を巡る状況を見ると「もしかしたら自動車メーカーはライバルをナメているかもしれません」と感じるようになってきた。bZ4Xに試乗した際、開発の中核に居る人達に「アイオニック5に乗ったことありますか?」と聞いてみたところ、皆さん無いという。海外で買って空輸したら乗れたろう。

日本で発表した時点ならエニカで試乗できた。驚いたことにすぐ試乗に行ったのは開発チームでなく広報担当者。おそらく未だにアイオニック5に乗っていない開発担当者が多いんじゃなかろうか。熱意不足なのか、相手をナメているか不明ですけれど。先日、ヒョンデのテストコースを見せて貰った。コースにも驚いたけれど、もっとウナッたのが比較試乗用に1500台持っていること。

相手を知らなければ戦えないと思う。私が電気自動車の奥行きを見る最初のスケールが「コギング」と「アクセル全閉からの全開」。ARIYA最優秀です。アイオニック5はARIYAほどの精度を持っていないらしく、標準だとわずかにタイムラグがある。けれどスポーツモードにすると若干のショックを伴うが瞬時に反応する制御になっていた。bZ4Xに乗ると届いていない。

2022年時点で発売された電気自動車を横並びで比較すると、本来、日本が先行していた電気自動車技術で追いつかれたばかりか抜かれてしまった。現在進行形での開発速度も、おそらくライバルの方がずっと早いんじゃなかろうか。bZ4Xは電気自動車と関係ないトラブルで生産が止まっており、再開して納車されるタイミングだとおそらく2022年度の補助金は予算使い切ってる。

ARIYAも納期は2023年。そうこうしているウチ、ライバル達は案外順調に生産できている。中国経済の停滞で中国国内販売用の生産キャパシティを輸出に振り分けることだって可能。日本市場は韓国車や中国車に対するイメージ悪いため伸び悩むだろうけれど、海外では着実に本来なら日本車のシェアを取られていく。販売台数伸びれば原価償却だって進むため次世代の開発にかかれる。

じゃbZ4XやARIYAを開発している人達がライバルに負けているかとなれば、そんなことないと思う。皆さん優秀だしノウハウも持っている。ただライバルをナメているという予想はそう外れていないんじゃなかりおうか。スポーツカーを開発しようという時に「ポルシェのハンドル握ったことありません」じゃ話にならない。このままだと5年と言わず3年でBYDにやられると思う。

日本勢の消極姿勢はどこから来ているんだろう。それとも電気自動車などモノにならないと考えているのだろうか?

 

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