スバル360、今度こそカンペキに修理出来たと思う。ぜひ多くの人に乗って貰いたいです

9日間で4500kmを走るアメリカ縦断のグレートレースで乗ったスバル360、最初から「調子良い」にほど遠かった。三重県で受け取り、1時間半くらいで最初のエンコ。今にして思えばその時から燃料系に大きな問題を抱えていたようだ。いろんなことやるとチョロチョロ燃料出てくるのでだましだまし走れる。アメリカでも毎日エンコ。燃料系だと解ったのだけれど、部品なし!

喜多見さんが毎晩あれこれ対策してくれたため完走出来たけれど、毎日リタイアしてもおかしくない状況でした。喜多見さんがいなければ初日にアウツだったと思う。帰国しても調子悪く、キャブのオーバーホールすると動くが、やはり30分くらいでエンコ。モハヤコレマデと、スバル360を得意とするショップを紹介してもらい「全部直してください」と依頼。

数ヶ月後に受け取り、その日は動いたものの一週間後に乗ったらエンコ。以後、全く乗らない状態が続いていたのだった。するとサポーターの方から連絡あり(全日本てんとう虫の会の人出です)見にきてくれた。この時も動いた。でも次に乗った時にエンコ。そしてついにスバル360の達人が「なんとかしましょう!」と言ってくれ、虎の穴に入ったのだった。

途中で連絡あり「いやいや酷い状態です」。ガソリンタンクの洗浄は前回やったのに不純物だらけ。ストレーナーなど燃料系を全て純正に交換してやりなおしたという。そもそもキャブは3速用でエンジンとあっておらず。電装もデタラメで、プラスとマイナス逆に付いている部分があったとか。オイルポンプは修理して純正と同じ分離給油にするなど、オリジナルに戻す。

ほぼ全面やりなおし! 聞けばこういった360は多いのだという。360のことを知らずに修理すると、いろんな不具合出るそうな。グレートレースを走り切ったのは喜多見さん+奇跡だったかもしれません。ただ私はスバル360に乗るとエンコする気分100%だったりして。長距離乗って止まらなかったの、グレートレースの最終日だけでした。ということで今回も高速は使わず。

高速でエンコしたら超おっかないですから。もう二度としたくない。常陸大宮から直線距離だと120km。高速なら140kmで2時間半。10時に出て160kmを6時間走り続けたが(途中マクドナルドで20分休憩したのみ)何と完調! というか全く問題無し。こんな乗りやすいクルマだったかな、と思うほど。修理終わってけっこう乗って頂いたようだけれど、トラブル出なかったという。

クラッチも交換しました

次に乗った時にエンジン掛かり&エンコしなければ素晴らしい! ぜひともいろんな人に乗って貰いたい。60年前にこんな乗り心地良くて滑らかなクルマがあったなんて信じられないと思う。特に4速巡航ギアに入れ、60km/hくらいで走っているのときの滑らかさときたら、最新モデルと比べたって負けていない。それなりのテクニックは必要ですが(笑)。

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6 Responses to “スバル360、今度こそカンペキに修理出来たと思う。ぜひ多くの人に乗って貰いたいです”

  1. アミーゴ5号リボーン より:

    スバル360は、もはや自動車業界の世界遺産です。匠の技でレストアを受け、復調できて本当に良かった!

    それにつけてもですよ、
    そんなデタラメな状態のスバル360を米国で完走させた喜多見さんは、神すぎますネ!!

  2. ハヤミ より:

    近かったら乗りに行ってみたい。(ちょっと遠すぎます)
    昔乗ったホンダのN360も良い車と思いました。
    色々な意味で360ccの軽は素晴らしかったと思います。

  3. ダイゴロウ4126 より:

    昔、子供の頃父親が乗っていました。
    はっとりはんぺい号と呼んでいました。
    もう時効なので、言いますが、この車に
    8人家族で乗って、坂道になると登らなくて、
    1人降り、2人降り、結局父親だけで登って行きました。
    最後は弟だけ乗せて坂道に駐車していて、
    父親が用事に行ってしまって
    サイドブレーキが甘かったのか、
    そのまま、坂をするすると下って田んぼに落ちて
    廃車になりました。

  4. ミッチー より:

    毎回、核心をついた評論楽しみにしております。スバルついでで。何でフォレスターはあんなにダサいデザインになったんですか?結局経営陣ですか?アメリカで出してるオフロードバージョン出せば売れる可能性あるし、ブランドイメージ良くなると思うんですが。日本のメーカーって自分たちで勝手に消費者像作り上げて、安パイというか無難なだけの販売してるのが、何してんのかって思います。トヨタがハイラックスとかランクル復活させてるの見習えとか思いますが。日本人を舐めてるのかマーケティング下手なのか、経営無能なのか、何故なんですか?

  5. z151 サンバー愛好者 より:

    うちのサンバーのご先祖様ですよ。
    NHKの伝説の番組「プロジェクトX」でも何度も観ました。
    絶対に諦めない「ミスターエンドレス」百田晋六氏率いる富士重工、その悪戦苦闘のドラマは、最後百瀬さんのご家族で360に乗って、みんなで「ユア・マイ・サンシャイン」を歌うシーンで終わるのですが、これが日本で一般家庭にクルマというものが普及し始めた最初の風景なんだなと思うと感慨深いです。
    足回り担当の小倉氏は奥さんの身体が弱く、居住スペースを確保しながら奥さんを乗せても負担が少ない乗り心地を目指したとか。
    日本グランプリでも第1回こそ3位と入賞を逃したものの、そこにスバル魂に火がついたのか翌年の第2回では1-2フィニッシュと実力を発揮したとか。
    乗ってみたいですね、始祖であり真祖に。
    ご存命というのが本当にありがたいことです。

  6. トヨタ車ユーザー より:

    てんとう虫が走った日、という本を読むと、モデルライフ12年で何度となく改良をされたことが年表に書いてあります。サービスマニュアル何て何版あるのか。
    補修パーツ、ノウハウもネットで共有できるようになりましたが、モデルと補修方法・パーツがなかなかマッチしないということがあるのでしょう。悪気はないけどだましだまし乗っていたら不調になった、だまし情報だけ一人歩きしたり。
    パーツ選定がややこしいのは改良が多いホンダの旧車で有名ですね(ガソリンタンクの例は除外)。
    太田市が近いので休日はすごい勢いでラビット・スクーターが走っています。
    親が団塊世代で、スバル360の初期モデルを学生バイトでも買いえるようになりました。盆暮れ正月に鉄道・バスで親戚に行っていたのが、ぼろぼろの360のおかげでドアツードアになり移動が革新されました。そして父の初マイカーであるスバル360が壊れたときには、祖父が別のスバル360(カスタム)を買ってくれたそうです。
    現在の何かの改良ではなく、存在しなかった利便性が一生懸命働くことで得られる時代だったのがうらやましいです。(カー、クーラー、カラーテレビ)ちょっと前の中国がそんな感じでしょうか。
    私も含め、日本は生活が楽になってナマケモノになってしまったのか、そもそも生活が回っている今でありがたいと思うべきか。クラシックカーフェスティバルでスバル360をみると「まあがんばれ」と励まされる感じです。

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