タイヤ業界は頑張る!

自動車そのものだけでなく、サプライヤーも真剣勝負を強いられている。激安価格を付けてきたイースに採用されているタイヤは韓国製だろうと思ったら、何とBSの『エコピアEP150』とヨコハマの『ブルーアース』だという。EP150はリーフでデビューしたECOタイヤでバランス良い。ブルーアースも高く評価されてます。

決して安タイヤじゃない。むしろ転がり抵抗を追求するべくコストの掛かった構造をしており、イースの格安戦略の反対にある。参考までに書いておくと、イースのデビューで絶版になったエッセは韓国製タイヤを採用してました。イースもコストパフォーマンス高い韓国製タイヤの採用を考えていたんじゃなかろうか。

ここにきて韓国製タイヤも転がり抵抗少ないタイヤを作れるようになってきた。いや、シビックのライバルである低燃費車エラントラが採用しているハンコックは、驚くほどバランス良い。それでもダイハツは国産タイヤを採用し
た。BSのWebサイトを見ると、あえて「日本製」と明記してある。覚悟を決めたか?

今年のソウルモーターショーでハンコックの人から聞いて驚いたのだけれど、韓国製タイヤの採用や採用拡大を決めた日本の自動車メーカーが増えているそうな。このままだと日本ブランドのタイヤのシェアは落ちる一方になってしまう。歯止めを掛けなければ厳しい、と判断したんだと思う。的確だと考えます。

日本車のサプライヤーの中で最も厳しい競争にさらされているタイヤメーカーは敏感に反応した。興味深いのがイースのショックアブソーバー。読者の方からの情報によれば、フロントにショーワ。リアは韓国製のショックアブソーバーを採用しているらしい。フロントにショーワを使うのは、最近のダイハツ車の標準。

乗り心地とハンドリングの折り合いを付けるのにベストだと判断したのだ。リアは購買部門の政策によりKYBか日立という流れ。タントなんかKYBを使う先代と現行で全く違うクルマになったほど。逆に考えると「リアは安くていい」。そんなことからKYBと日立はショックアブソーバーを韓国に持って行かれた。

世の中の流れに敏感なタイヤメーカーと好対照で、ショックアブソーバーメーカーはぬるま湯につかりきっている。今回の顧客喪失も「ベーシックカーだからいいや」くらいの気持ちでいるんじゃなかろうか。しかし大宇製のショックアブソーバー、多少バラツキあるも予想以上に良いクオリティを持っていると考えます。

今や日本の自動車のメーカー全てが海外から部品を調達しようとしている。タイヤとショックアブソーバーあたりは好適品。しかし2つの業種の対応は明確に別れた。多くのサプライヤーが決断しなければならない時を迎えたように思う。私は円高を「続かない」と考える。ここは踏ん張りどころじゃなかろうか。

・ECOカーアジアは「イースのリアヘッドレスト

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6 Responses to “タイヤ業界は頑張る!”

  1. さね より:

    サプライヤーもこれまた大変なんですね。もう日本じゅういろいろ大変だし、円高は個人的には続くよーな気がします。なんか暗い話ですけど… 国内の空洞化とゆわれて加速してますが、この国の為に政府や日銀ももっと国内の雇用の為に、自動車メーカーに買いたたかれるサプライヤー並みに、なんとか努力しまくって全力で策を講じろと言いたいです。選んだのは我々国民なのですが、あまりにも無策でちょっと酷すぎますよね。地方の必ず当選する輩とか、役にたたない政治家二世や三世やら、この国の国益にならない輩は当選しないような国家になってほしいです。話はずれましたが。

  2. jun より:

    ハンコックの省燃費タイヤ(日本の規格で省エネ星ひとつ。韓国からの並行輸入品)に乗る機会がありました。
    車の持ち主はネットで購入したのですが、価格はナント同クラス国産省エネタイヤの3分の1以下。販売店に聞いたところ「一世代前の日本の生産施設と技術で製造されている」との事。
    少し当たりが硬めではありますが、一般車には十分満足できる性能で、国産タイヤに4年乗り続けるのなら、このタイヤで2年毎に交換するのもアリ(タイヤは生ものなので…)だと思いました。
    ヒュンダイ車の省エネタイヤ導入は、ある意味イースのBS&ヨコハマタイヤ導入と似ているかと。
    ヒュンダイは高燃費を大々的に謳うために、オールシーズンタイヤが主流の北米で、省エネタイヤを導入しEPAデータを押し上げたかと。
    イースも30km/L実現の為には、コストを掛けても韓国製タイヤでは無く、国産省エネタイヤ導入が不可欠だったと想像しています。

  3. 阪神ファン より:

    ヘッドレストのことが話題になるのは、イースがそれだけ注目されている証拠ですね。
    近畿では、毎日放送の"ちちんぷいぷい"という番組のあるコーナーでイースが取り上げられていました。
    ダイハツが大阪の会社であるからかもしれませんが、イースの注目度の高さを感じました。
    今後、ダイハツ以外の軽もある意味楽しみです。

  4. 衝撃 より:

    ミライースが画期的なエコカーなので注目間違いないということで、ブリジストン・横浜がダンピングしてダイハツに納入、もしくはダイハツが多少のコスト高に目をつぶって国産タイヤ採用ということであれば、日本企業まだまだ戦略思考もってます。
    イースに関してわたしの興味は同じイース仕様をヴィッツクラスに採用した場合の燃費です。これまでどおり、イース仕様ヴィッツの方がイースより燃費がよいのであれば、軽の規格はなくすべきでしょう。

  5. 那須与一 より:

    これはスゴイですね〜。ミラココアさえも、どこかの聞いたことの無いメーカーでしたもの。まあタイヤのレベルはアップしてるのでしょうが、所詮、コスト削減としかとれませんでした。ある意味、タイヤって、すべてを支えている訳だから、リアヘッドレストの有無より重要かもしれませんよね?(笑)
    けど初期型は気合入って日本製だけど、来年あたりから銘柄ダウンしたら笑ってもいいですか?それが心配です。

  6. 小林 英弘 より:

    タイヤの話とは全く関係ありませんが! たった今ラジオニュースで聞きましたが、何でも日本の研究チームが「光よりもニュートリノの方が速度が速い!との研究結果が得られた」と発表したそうです! ホントだとするとアインシュタインの特殊相対性理論を覆す事になるので!、現代物理学の基本的前提の多くが覆される事態になるのだと! 凄いですね〜。

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