トヨタ
トヨタという企業はいろんな意味で日本代表みたいなものだと思う。自動車産業の黎明期、多くの自動車メーカーが海外の技術を導入した。日産はオースティン。日野ルノー。いすゞルーツ(ヒルマン)といった具合。そんな中、トヨタだけ日本オリジナルに強くこだわった。そしてクラ
ウンを作り上げる。
日産も早い段階で外国に見切りを付け、トヨタに習う。外国を崇め続けた日野といすゞは完全に出遅れ乗用車作りから撤退することになった。というか日野が生き残っているのはトヨタのチカラです(現在の白井社長もトヨタ出身)。トヨタの「日本好き」によって日本の自動車産業は開花した、と言って間違いない。
以後、、トヨタが日本の物作りに与えた影響たるや書ききれず。日本の産業そのものを「トヨタスタイル」と言い切ってよいほど。もちろんトヨタだって多くの企業のノウハウを取り入れているけれど「日本を信じる」という軸はブレていない。トヨタに対する好き嫌いはあるだろうけれど、存在意義は認めるべきだ。
さて。震災以後も日本でのクルマ作りに強いこだわりを見せていた豊田章男社長ながら、ここにきて「日本でのモノ作りは限界を超えた」と、方向転換しつつある。そんな冷たいことを言わず、もう一度頑張って欲しいと思う。トヨタが日本から出て行ったら、もはや日本に産業は無くなるかも。それくらい深刻。
こう書くと「企業だって生き残りを考えなくちゃならない」ということになるだろ
う。その通りである。でも日本から出て行くなら、その前に日本を代表する企業としてキッチリと政府に対し引導を渡して欲しいのだ。例えば電力。電力会社から節電要請を受け、素直に「なんとか頑張る」。トヨタはお客さんです。
こらおかしいでしょう。大阪府知事じゃないけれど「どうなってるんだ!」と怒っていい。というか、普通なら顧客の方が強いでしょう。トヨタくらいの企業なら工場毎にコージェネを取り入れた方が二酸化炭素の総排出量だって減らせる可能性大。発電効率50%の発電機を入れ、排熱を30%くらい使えばOK。
為替の問題や労働コストの問題なども、この際、キチンと数字を上げ日本の厳しさを訴えたらいい。それこそが日本のためだと思う。もう少しだけ”日本のファン”を続けて欲しいです。
・ECOカーアジアは「簡易型給電装置は儲からない?」
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仕事運びがどうしても、効率的に出来なくなる大企業病。
バブル後ずーっと疾患中。
トップダウンしてもトップにアップするには、いまだに長い道のり…。
例えば、進捗状況報告の為に毎週下請けを新幹線や飛行機に乗って、名古屋にいちいち報告させるとか。
日本の企業コスト、
まだまだ社内で出来る事有りそうです。
他企業も似たり寄ったりなのが、痛いですね。