ナノはホントに20万円だった

本当に20万円というバイク並みの価格でクルマなんか作れるのか? といわれていたインドの国民車『ナノ』だけれど、どうやら市販に向けメドが付けたらしい。間もなく10万台分の受注を開始するそうな。初期モデルの価格は10万ルピー。実際には運送費など掛かって12万ルピー程度になるらしいが、それでも20万円を少し超える程度。

620ccの2気筒エンジンをリアに搭載し(というか三菱のアイを短くしたようなデザイン&レイアウト)、最高速105km。大人が4人乗れるというので、360cc時代の日本の軽自動車をイメージして頂ければいいんじゃなかろうか。ちなみにエアコンなどの快適装備を付けると20万ルピー前後になるらしい。いずれにしろ爆発的に売れること間違いない。

ナノは年産250万台(!)体制を取ると言う。話半分としても凄い! 確かに年産250万台だって10年で2500万台。1億2千万人の日本の乗用車登録台数は5500万台。8億人以上居ると言われるインドの人口を考えれば荒唐無稽な台数じゃない。この手のベーシックカー、世界に年産300万台以上の隠れた市場があると思う。

日本の自動車メーカーに聞くと「参入すべき」「イメージダウンになるからやめておくべき」「儲からない」いろんな反応が返ってくる。今回の不況、当面続くという読みなら、ぜひとも参入すべきかと。もちろんインドやアジア地域に工場のあるメーカーに限られるけれど(これから参入するのは困難)、今や売れ筋になった安価なPCと同じ。

こんな時、もし本田宗一郎さんが御存命なら「大きなクルマを買えない人がたくさんいるというなら、安くて良いクルマを作ってあげたい」という判断を真っ先に下したと思う。

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2 Responses to “ナノはホントに20万円だった”

  1. バゴーン より:

    ついに出ましたね!
    このニュースを見たとき、頭に浮かんだのが、ホンダの「スーパーカブ」でした。
    安くて実用的でみんなが乗れる。安物という批判があるかも知れないけど、これも一つの理想のあり方です。
    せっかく日本にいるんだから、4輪版のスーパーカブに乗ってみたい。国沢さんのお正月のコラムが、現実味を帯びてきたと思います。

  2. バゴーン より:

    連投すみません。
    お正月のコラムで国沢さんは「色は3色で十分」とおっしゃられていましたが、私は10色くらい用意した方が良いと思っています。
    というのは、このナノをみる限り、日本ではユーザーがある程度手をいれることが前提になると思います。
    たとえばオーディオ·エアコンもそうですが、それまでチューニングに縁のなかった人がシート·ステアリング·ブレーキなどを変更して乗るという新しいスタイルになると思います。
    すると、一番替えづらいのは、ボディカラーなんですね。色が気に入れば、あとはアフターマーケットで改造は自由自在ですから、販売面でかなり有利になると思います。

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