ベンツのダウンサイジング

驚いた! ベンツはSクラスに2143ccしかない4気筒ディーゼルを搭載したモデルを発表したのだ。エンジンのスペック
は204馬力の51kgm。最高出力こそ物足りないものの、5リッターNA並みの太いトルクを活かし(過給圧2kg以上か?)0〜100kmを8,2秒。最高速240km/hというから文句なし。

感心するのが燃費。実用燃費に近い欧州複合モードで17,54km/L。参考までに書いておく
と、フィットの欧州複合モードは17,2km/Lであります(プリウス25,6km/L)。Sクラスを2143ccで走らせた場合のアクセルレスポンスに興味あるが、脅威の燃費&十分な性能であること間違いなし。

失われた××年に開発されたトヨタのFRハイブリッド車は、燃費より動力性能に走ってしまった。本来なら4気筒の2,5リッターくらいにし、燃費を最優先すべきだったと思う。次期型のクラウンハイブリッドは2,5リッターになるというウワサ。このパワーユニットをレクサスLSにも搭載する気合いが欲しい。

LS600hをどんなに丁寧に走らせても、15km/Lは難
しい。リチウムイオンバッテリーと2,5リッターのハイブリッドユニットを組み合わせれば、きっと15km/L以上出せると思う。ただし! 最高速
240km/hについちゃ難しい。というか不可能でしょう。となるとトヨタどうする?

ここは二つの選択肢しかない。欧州でラグジュアリー
クラスを売ることを諦めるか、ディーゼルをラインナップするか、だ。ハイブリッドと引き替えに、マツダから2,2リッターのSKY-Dエンジンでも供与してもらうか? SKY-Dがホンモノならンビジネスチャンスは限りなく広がると思います。

<おすすめ記事>

9 Responses to “ベンツのダウンサイジング”

  1. fan より:

    私も驚きました。Sクラス VS LSの技術競争には興味津々です。夢や憧れとなる車も必要。マツダとのライセンス相互補完でSKY-HVシステムができるのも楽しみです。
    でも、Sクラスを買えるような大金持ちに対する車など本当はあまり重要ではない気がします。
    今や就業者の40%以上と言われる年収300万円以下で家族を養って、奥さんはパートで朝から晩まで働いている様な家庭。定年退職しての年金生活。先の見えない不安の中で働く非正規雇用者。そんな普通の庶民の生活を応援してくれる様な車。トヨタにはそんな車を作って欲しい。
    「新コンパクトHV」実用燃費30km/Lを160万円程度の価格で!と言われています。(中古になれば100万円を切ってくる)このシステム、ベンツもトヨタから供給を受けるとの報道も流れています。
    「毎月のガソリン代を少しでも抑えたい」「プリウスが欲しいけど込み込み300万円は払えない」自分も含めてそんな普通の生活者にとってありがたい車です。
    燃料代なんて気にしない「本当に限られた一部の大金持ち」を燃費自慢させて「幸せ」にするよりも。
    日々の生活を苦労しながら生きる沢山の人々の生活を応援して「幸せ」を提供することの方が大切なんじゃないかと思うのです。
    もちろん「超低燃費と低価格」だけではなくて、「ワクワク・ドキドキ」させる楽しさも「快適性」も兼ね備えて欲しい。
    「新コンパクトHV」発売まで、あと1年。欲しいなー、買ったら、ガソリン代を気にせずドライブが楽しめるなー。
    発売を楽しみに、明日も頑張るかー

  2. eburico より:

    また日本メーカーの後塵を期す事になるのでしょうか?正直、最新のエルクランドでもそうですが、実燃費が10km/Lすら走らないような時代遅れなV6 3.5Lなんてやめて、エクストレイルのクリーンディーゼルを乗せた方が私は革新を感じられます。たぶんあのガタイで実燃費15km/L前後なんて叩き出されたらエスティマハイブリッドの優位も消えます。
    それと同じような事をベンツに先越されました。
    なんで日本はいつも後追いなのか?

  3. 真鍋清 より:

    レクサスGS450hとそれと基本的に共通のパワートレーンを持ったクラウン・ハイブリッド…..現行のトヨタ「偽善ハイブリッド」兄弟を見るに、先割れスプーンよろしくいかに虻蜂取らずな製品かが解ろう。
    もちろん、前者=GS450hが2006年に登場した時点では345psのハイパワーと0-100km/h=平均で5-6sec、中には4.8sec!!!!というAMGメルセデス顔負けのデータまでウェブ上で発見されるほどに高性能と二桁燃費の両立に驚異に近いものを覚えた。
    その実態は一皮剥けば何のことはない、ツインモーター式ハイブリッドが息切れしたとたんに「効率が多少劣るガソリン車」に戻ってしまうのだ、シンデレラのカボチャよろしく!
    お陰で高速燃費は安定せず、リッター12-13km/lというのは「一番旨いパワーバンドを使って巡航させた場合」に限られるのであり、ハイパワーセダンらしく激走させた場合にはたちまちバッテリー残量計が三本まで落ち、6-7km/lと近似したパワーのメルセデスE550やBMW740i/750iの後塵を拝することもザラなのだ。これでは何のためのハイブリッドか疑問を隠せないものだ。
    結局、VWトウアレグ・ハイブリッド並みにツインチャージャー過給し、リチウムイオン電池と組み合わせてエンジン側のパワー/トルクバンドの美味しい部分とモーターをマッチさせる工夫なしには高速ハイブリッドは難しいといえよう。
    コスト面・生産/パテント面ともに、現状のシステム(特にニッケル水素電池)を生かしたハイブリッドの高性能化には大なり小なり困難がつきまとうのであり、ハイブリッドの適性に照らして200ps以内の出力、0-100km/h=8sec内外までが限界だろう。その点、ピントが定まらぬ現行200系クラウンの3.5ハイブリッドとは対照的に、次期クラウンは4気筒2.5Lベースのハイブリッドを主軸に据え、Cd値減少、ボディ軽量化を目指して鋭意開発中と言われる、小生はこの英断を大いに買いたい。なんといっても平均燃費は25km/l、乗り方によっては30km/l近いという噂すら耳にしたことがあるのだからEセグメント高級セダンのエコノミー化の一つの試金石には違いなかろう。
    もちろん、高速性能は同出力のディーゼルに一歩譲り、ある種の我慢を強いられよう。したがって高速セダンを期待するのは正直言って無理があるのは否定出来ない。その意味で国沢さんがおっしゃるように次期クラウン、ひいてはそれと親戚筋にある次期レクサスISはハイブリッドだけにとどまらずプリウスのハイブリッド機構をマツダ側に供与した見返りに同社の次世代の「伝家の宝刀」SKY-Dユニットを日本の規制に合わせて小改良して搭載したらいかに鬼に金棒かと思えてならないのだ!
    エンジニアリング面で迷走が続いたトヨタとは異なり、メルセデスは「パワーの狂気」と「最小限のエンジンで最大限の効率」が対極を成して共存する歴史だったと思える。それは同時に、これら両ファクターは芯の部分では決して相反せず、「一方が立てば片方が立たず」には成り得ないことを江湖に見せつける格好だろう。
    さすが名門、同社が生んだ最高傑作の一つ、1959-1965年まで製造されたSクラスの先祖=W111型220S/SE(通称ハネベン)はたった2195cc/110-120psの6気筒エンジンで全長4870mmの1.4t近い(当時としては)フルサイズボディを時速185km/h前後(公表値は165/170なのに!!!)まで引っ張り、後輪スイングアクスルを生かしてモンテカルロからサファリラリーまで各種ラリーで輝かしい戦績を(ベーリンガーによりモンテカルロラリーが特に有名!)残したものだ。最高速、巡航速度、加速ともに1980年代半ば〜90年代初頭にかけて製造されたボルボ740-940を始めプジョー505GTI、'84年型独フォードグラナダ2.3(114ps)や110/120/130系の5ナンバークラウン(自然吸気)らと互角かそれ以上の水準を「1950年代末から」実現していた辺り、いかにメルセデス220系の機械効率が奇跡的であったかを浮き絞りにする事実ではないだろうか。ましてさらにさかのぼって1954年、日本では初代クラウンすら生まれておらずトラックシャーシのトヨペットスーパーの時代に彼らは220a(ポンツーン)に6気筒85psの2.2Lエンジンを搭載、時速100mph=161km/h!!!!(1980年代を通じて製造されたサーブ900i=118psやボルボ240=113ps並みに速いのだ:馬力で等しい同時期のプジョー505GL=2.0/82psや1984年式フォードグラナダ2.0V6=90psなど敵ではない!)を達成(※公表値=150km/h)したのに至っては度肝を抜かされる以外に表現のしようがない。
    この通り、1950年代に「4-5Lの8気筒か6気筒を必要とした」フルサイズセダンによる時速160-180km/h巡航を、半分程度の2.2Lで容易に実現したメルセデス・ベンツのエンジニアリングにかける病的なほどの執念とノウハウはそのまま、今日にSクラスの2.2L/4気筒ディーゼルとなって生かされているのではなかろうか。まさに1954年式220a、1959年式220S系の末裔といえるだろう。

  4. 真鍋清 より:

    この新型4気筒ディーゼルと対極を成す「パワーの狂気」を代表するメルセデス・ベンツの最新作、CL63AMG用の5.5LのV8ツインターボの新ユニット、544ps/81.6kgmにしてCO2排出量はなんと246g/km、3.2Lのアルファロメオ159 3.2(260ps)の286g/kmやシトロエンC5 3.0(215ps/30.6kgm)の248g/kmより少ないのだ!
    これを見て小生自身我が目を疑った。だって544psの超弩級ユニットが日産スカイライン370GT(インフィニティG37)の3.7L/320-330psユニット(247g/km)といくらも変わらぬCO2排出量なのだから、ノックアウトパンチを感じない方がどうかしていると言えまいか。
    また、同社のCL500〜次期CLS550/E550用の新開発4.5L過給ユニット、435ps/71.4kgmにして210-220g/kmのCO2量が報じられ、10km/l前後の平均燃費を楽にはじき出すと言われている!ともにポルシェ・パナメーラV6(3597cc/300ps)やBMW740i(2979cc/326ps)並かそれ以上の水準なのだ。
    これらの「核弾道ミサイル」二基は眠れる獅子・メルセデスベンツが目を覚まし、世界のエンジニアリング勢力図に大異変が起きる予兆であるのと同時に、エコ面で世界の常識を打破して新たなスタンダードを樹立させることとパワーエリートの究極を目指すことは決して相反せず、共通の鋼のようなバックボーンに貫かれていることを証明付けるものと言えよう…..「社会的責任」という名のバックボーンに。

  5. 小林 英弘 より:

    あの山の様にどデカイSクラスがトルネオ君とほぼ同じ2000ccのエンジンで満足に走るのでしょうか? 単純に興味深々です(笑)。

  6. ネットから拝見しました^^ ベンツもテイネンピ思考になるんですね^^

  7. 真鍋清 より:

    メルセデス関連にまたしてもエキサイティングな続報!
    同社の中核を成すV6/3.5Lのガソリンユニットに新型が発表され、3.5L自然吸気で306ps/37.7kgmの数値とSクラスとの組み合わせの上で12km/lの平均燃費を容易にマークするそうだ!CO2排出量は200g/kmを明確に下回ることは確実だ。
    同ユニットのEクラス、Cクラス関係への搭載が非常に待ち遠しい(次期CLSには搭載確実という)のと同時に、これを迎え撃つトヨタのダウンサイジング戦略=4気筒2.5-2.7L級TRエンジンをターボ過給、次期クラウン並びにレクサスIS/GS系統への搭載が大いに見物に感じられます。
    このトヨタの新ユニット、現行のGR系3.0-3.5LのV6の後継者と言われ、300ps台の最大出力と10km/l台の平均燃費を両立して「4気筒の究極を目指す」意気込みで鋭意開発中だそうです(詳しくはベストカー9月26日号を参照)。そして早くて2013年から市販化の予定と言われるだけに待つ価値はあるのではないでしょうか。
    小生自身、レクサスIS350を愛用しているだけに言わせてもらいたいのですが、同車のツインインジェクター式直噴V6ユニットは着実に一時代を築いたと思います。38.7kgmの最大トルクにして0-100km/h=平均的に5sec台半ば、中には個体差次第で4.54sec!!!!というあり得ない(アストンマーチン・ラピード顔負け!)数値を記録した例まであったと言われ、10km/lの燃費ともども「V8キラー」の座をBMW335i用3.0ツインターボ直噴と競ったことは記憶に新しいです。
    そうした魅力は大いに認めた上で、極低速トルクの細さが気になることも確かであり、またCO2排出量も232g/kmとVWパサート3.2(我が国では終売)の233g/km、同パサートR36の227g/kmと同等ではあるもののアウディS4(3.0/333ps)の225g/kmやポルシェパナメーラ3.6(300ps)の213g/kmには譲る上、BMW335i(306ps)の202g/kmやメルセデスC350CGI(292ps、日本未導入モデル)の193g/kmには到底歯が立たない現状です。まあスカイライン370GTの247g/kmやサーブ9-5 2.8T(300ps)の269g/kmよりは遥かに良好なのも事実ですが。
    そんなIS350〜クラウンアスリート3.5/マークX350プレミアム用の2GR-FSE型V6(3456cc)ユニットの発展的継承者を考えるに当たって、一気筒当たりの排気量がより多く(2.7Lにターボ過給して4.6L∴それを4で割って1気筒あたり1.15L! 目下の3.5Lユニットの576ccの倍なのだ)、フリクションロスも少ない上ノーズの軽さや回頭性、軽量ゆえの低燃費・クリーン度の大幅な改善が期待できる4気筒過給ユニットは自然な成り行きに思えてなりません。
    かくして2010年代中盤以降の、ガソリンエンジン分野でのメルセデス対トヨタの「両巨頭」対決は次世代パワーウオーズの火蓋を切るものではないでしょうか。折も折、メルセデスと日産がルノーを介して接近しただけあって次期フーガやスカイライン等にはメルセデス系ユニットやそのハイブリッド版が搭載される可能性がしきりと言われ、トヨタ対日産の対決はそのままトヨタ対メルセデスのバトルとなり、実に充実した対戦と言えると思います。
    ★出典
    AUTOMOBIL REVUE 2010(スイスの自動車年鑑)
    レクサスISシリーズの最新カタログ 23頁(IS350のCO2量について)

  8. ぱんだねこ より:

    このニュースを聞いて初めに考えたことは「やっぱり欧州は内燃機関で残りたいのね」ということです。

  9. G35X より:

    “CL63AMG用の5.5LのV8ツインターボの新ユニット、544ps/81.6kgmにしてCO2排出量はなんと246g/km…” – 真鍋清
    246g/kmは換算すると約9.5km/L… 何か測定法に鍵があるようですね。 過給エンジンはアクセルの踏み方で大いに燃費が変わる、例えば、マイルドな0.5気圧の過給でも有効排気量は8L以上なので急発進、急加速を繰り返せばリッター当たり10キロ近い燃費は出せないでしょう。 一方、アクセルペダルと右足の靴底の間にタマゴが入っているような運転をし、酸欠の排気ガスを吸気に混ぜれば、実効排気量を減らすことができる…

このページの先頭へ