ホンダのLFP嫌い、水冷否定やSUV否定とイメージが重なる。このままだと軽自動車で大負けか?
先日電気自動車用電池のことを書いたら、いろんな情報が集まってきた。一番興味深かったのはホンダのLFP嫌い。根っこにホンダのDNAを感じます。ホンダ、創始者である本田宗一郎さんは水冷エンジンを極端に嫌ったことで知られる。空冷を信奉した本当の理由についちゃ不明ながら、当時すでに劣勢。意地張ってF1のエンジンまで空冷にしちゃった。
空冷への傾倒、久米さんがぶった切るまで続いた。やがてホンダはSUVに手を出さないメーカーになっていく。実際、オデッセイを出すまでガンコにSUV作りを否定してきた。バブル崩壊後、会社が傾いたため有澤さんという営業畑の人が川本さんに直訴。「ミニバンやクロカン、SUVじゃなくクリエイティブムーバーだ」ということで渋々認めることになった。
LFP、同じような状況になっている気がする。トコトン嫌ってる。国からの補助金を1587億円を使って使い立ち上げる「Honda・GS Yuasa EV Battery R&D」は三元系リチウム。今やLFPじゃないと勝負にならない中国でやっとイエシリーズの第三弾にCALTのLFPを使うようだけれど、基本的には「中国で売るため仕方ない」という姿勢。久米さんや有澤さんが必要です。
ちなみにダイハツはCATLのLFPを使う。JMSに出展されるだろう商用バンも2027年あたりに出てくる軽乗用車もLFPである。CATLとしては販路を日本にも広げたいということから、戦略的な供給価格になっているという。しかも供給量に制限無し。ホンダの場合、外野から見れば「電気自動車出すならN-ONEじゃなくN-BOXでしょう!」だと思う。
N-ONE e:にしたのは電池を供給するAESCの供給能力に問題を抱えているためらしい。AESCの供給能力に問題なくなりN-BOXの電気自動車が出る頃には、ホンダより50万円は安いダイハツの電気自動車が登場していることだろう。いや、スズキもBYDのLFPを搭載した軽自動車を200万円を切るか切らないかの金額で出してくると予想しておく。
逆に200万円で電気自動車を出さないと、来年秋とも言われるBYDの軽自動車に勝てないことをダイハツもスズキも理解してる。ホンダ、このあたりで久米さんや有澤さんのような人が登場し、戦略変更しないと厳しい。とはいえホンダ、足下の財政事情を見るとクリエイティブムーバー作った時ほど悪く無い。三部さんを説得出来るような人は見当たらない?
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ホンダの軽EVのエアコンでヒートポンプで無く、PTCを採用しているのも同じ理由でしょうか?
明らかに冬場の後続距離に影響がでてくるとおもうのですが…
自分としては、この点だけでホンダは見送りです。
三部敏宏社長の任期は残り一年半。
短いようで長い。
役員がお家騒動しでかす日産も、我流戦略に猪突猛進するマツダも、同じコトを繰り返して潰しかけています。
ホンダもご多分に漏れず、独自思想と技術にこだわり過ぎる悪癖がある。
会社を法人とはよく言ったもので、会社に人格が宿るから、良きも悪しきも歴史は繰り返すのだと実感しています。
ちなみに最近のホンダですが、新車の開発者が語る様子や内容が、日産とそっくりなんですよね。開発者の動画を目を瞑って聞いたら、両社とも屁理屈ばかり話すから区別できないッス?
そのココロはというと、「ユーザーの幸せ」が感じられないのデス。開発にあたり、「便利で快適でエコで、デザインも技術もこだわって頑張ってます!」、以上終わりって感じ。。。
かつてのクリエイティブ・ムーバーの語源を知って、あまりの馬鹿馬鹿しさにひっくり返りましたが、オデッセイもステップワゴンもCR-Vも走るラブホことS-MXも、様々な幸せがイメージできましたヨ。
何よりもバブル崩壊で景気も人心も落ち込んだ中、ホンダ自身も経営危機だったのに、クリエイティブ・ムーバーを激安で提供してくれた。
ホンダが何度も自力で立ち直ってきたのは、「庶民の幸せ」という強烈な理念が根底にあったからだと思っています。
今のホンダは、理念なき社長が何代か続き、偉大なるローカル市場の米国に軸足を置いてきたせいで、創業者の魂が薄れてしまった。
ホンダが見失った「創業者の精神」や「庶民の幸せ」を体現しているのが、今のトヨタだと思っています。かつてホンダがストリームのCMで、「ポリシーはあるか。」とトヨタを痛烈に非難した頃が、本当にウソのよう。
会社も人も変われるのだと信じたい、今日この頃です。
もうホンダは日本では必要ないメーカーでしょう。せいぜいN-BOX.シビックもアコードもオデッセイもステップバンも、無くても構わない車種。日産やマツダを含め、どうしてダメダメなんでしょうね?中国のように新興メーカーが次々出てくれば面白いのですが。
今回の場合は、単純に威張ることができない中国メーカーへ発注したくないというワガママに思えてきます。
ホンダがLFP電池が調達するとしたら以下でしょうか
①GSユアサでLFP開発
→検討段階でコストが合わずポシャる
②GSユアサ経由でLFP調達
→GSユアサがガス抜き役なりつつ、手数料をお頂戴
中抜きがある分、スズキ・ダイハツより高価格
③ホンダが直接LFP購買
→慣れてきてGSユアサを追い出し、直接購買
ちょっと前にXでホンダ新人が退職したというツイートが話題になりましたが、量産開発現場は段取りして、下請けに発注するだけという部署も多いらしいですね。Honda・GS Yuasa EV BatteryのHPを見る限り、工場無しの調達会社ですね。技術開発部はあるとのことですがオープンソース系の開発なのでしょうか?
ともあれ、本田宗一郎・ 島津源蔵、日本を代表するパイオニア達を祖先に持つ企業なので、頑張って欲しいものです。