ホンダF1復帰、二度と出ないと明言した八郷さんの発言を覆せるギリギリのタイミングでした

2026年からのレギュレーションは現在と大きく違う。モーターや電池容量を2倍くらいにしなければならない。最初からキチンと走らせようとすれば、2024年末くらいにほぼ仕上げる必要あります。一方、2026年からの復帰をしないなら「さくら」の開発規模を2024年から大幅に縮小することになるだろう。巨費を掛けた英国ミルトンキーンズの施設はすでに二束三文で手放した。

渡辺HRC社長はけっこうホンダです

さくらを縮小したら2度とF1など出来ない。ということをHRCの渡辺さんは恐れ、そしてホンダ本体の青山副社長も危惧した。お二人とも営業系。「F1から完全撤退。今後も出ない」と言ったのは技術系の八郷さんであり、その決定を覆さなかった三部さんも技術系。今までホンダの社長は技術系という”約束”があったけれど、もはや営業系によって本田宗一郎さんの意思は引き継がれている?

本日行われたF1再開の記者会見、三部さんのコメントはお金に関することばかり。OB方は皆さん大いに不満らしい。クルマ好きからしてもイマイチ面白くないという意見多し。そらそうだ。フェラーリみたいにF1を止めたら会社の意味無し、というカッコ良さは無理だとしても、豊田章男さんのような「みんなにトヨタで楽しんでもらいたい」くらいのことを言っても良かった。

継続していればお金も掛からなかった

また今回の再開に向けた動きを知っているホンダ社員やOBの皆さんからすれば、表で動いた渡辺さんと同じくらい頑張って根回しをした青山副社長が記者会見に出席しなかったことも問題としている。記者会見を見る限り三部さんがバランスを考えて参戦の決断したように感じてしまう。私は直接話をしていないけれど、青山さん、本田宗一郎さん魂が相当入っていると聞く。いいね!

2026年からのパワーユニット作りをどうするかで、リザルトは大いに違ってくる。レッドブルに搭載されている最強のパワーユニット開発の指揮を取った浅木さんは卒業。田辺さんも63歳だからいつ引退してもおかしくない。本橋さんという46歳の経験豊富な人材など活躍してもらえばいいのだけれど、第4期のように新井さんや長谷川さんのような人が責任者になったら厳しい。

2019年の本橋さんの写真しかなく

ホンダという企業、技術のバトンタッチなどを行わないことで新しい技術が育つと思っている人もいる。自動車の黎明期ならそれだってよかったと思う。今や技術の蓄積あってからの革新をしないと奥行きが出ない。すでに第4期の改革を行った山本さんのような人材はおらず。ホンダのフトコロ事情は厳しい。F1をやるなら費用対効果を考えなくならないだろう。人事、大丈夫か?

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2 Responses to “ホンダF1復帰、二度と出ないと明言した八郷さんの発言を覆せるギリギリのタイミングでした”

  1. z151 サンバー愛好者 より:

    ホンダから出た「結論!」はもう120点満点以上です。
    「F1に二度と出ない」がひっくり返ったことが何よりです。
    フォーミュラEがF1にとって替わる日は来ない。
    ホンダが「無差別級」で戦うのはモトGPとF1、インディだと思っています。

    でも「トップの決断」がなし崩しというのはいただけない。
    ホンダのお客様は世界中にいらっしゃるんじゃなかろうか?
    アメリカのお客様「だけ」が特別みたいな感じは、会議中の雑談だったらいいけれど、墓場まで持って行って欲しかったかな。

    もうすぐ私の「三つ子の魂」モータースポーツの原点・インディ500がやって来ます。
    私的にはもう始まっていて、先週から本格化した練習走行~予選と手に汗握りながら佐藤琢磨選手を応援しています。
    今年は有力チームのガナッシレーシングだし、練習走行1位・予選8位と調子も悪くない。
    3度目の優勝を狙います。
    また月曜日フラフラになりながら出社しそうです。

  2. アミーゴ5号 より:

    業界外なのでHRC社長やホンダ副社長の人となりは存じ上げませんが、F1復帰の経緯を読んで、藤沢武夫さんを思い出しました。

    営業系を一手に担いつつ、技術の本田宗一郎さんに世界、スーパーカブ、レース等の企画を焚き付けた方だと認識しております。

    令和の今でもホンダ内に藤沢武夫さんがいるなら、技術の本田宗一郎さんもいてくれるはず。

    と、久しぶりにホンダにポジティブな妄想をいだきました。

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