マツダ、アップルとの付き合いは危険を伴うかも
「ロータリーエンジン使ったMX-30のレンジエクステンダーは開発断念」と報じた日経新聞、ガセネタという話も出てきた。もし完全なる誤報だったら狼少年にる。ただ7月3日時点で記事が残っているため真偽不明。私もこの件で記事書いたけれど「断念するならなぜか」という理由の推測です。いずれにしろMX-30 EVが厳しい状況を考えたら出しても売れまい。
それより意外だったのはアップルについて様々な意見を貰ったこと。私はマツダが本業の傍ら、アップルカー作ってウハウハ儲けるというイメージだったけれど、そんなに甘い企業じゃ無いらしい。例えば電池とプラットフォーム。アップルカーと同じ電池+プラットフォーム作ってマツダ車も作ると考えたが、今までのやり方を見てるとそんなこと許されないらしい。
詳しい人曰く「アイフォーンを生産しているフォックスコンですが、アップルはアイフォーンと同じものは絶対作らせません。全てアイフォーン専用のパーツを使っており転用を許さない。転用したら契約破棄されます」。アップルカーもプラットフォームは当然のこと、電池や制御系を含めアップルカーの専用設計になるだろうという。電池はアップルが独自にサプライヤーと開発するそうな。
ただそんなことはマツダだって解っていると思う。ゼロスタートでスマートフォンを作るフォックスコンと違う。むしろマツダがいなければクルマを作れない。興味深いことにマツダ以外の自動車メーカーにもアップルカー生産の打診はあったようだけれど、全て断っているようだ。アップル、困っていたかもしれません。そもそも屈辱的な契約内容ならマツダだって受けまい。
--ということを言ったら「確かにマツダが順調なら問題無いと思います。でもマツダが独自開発したクルマの売れ行き悪く、アップルカーの生産に頼るようになったら状況は全く違ってくるでしょう。そのあたりの駆け引きは上手です。しかも自動車メーカーのような”情け”はない。フォードと全く違うと考えるべきでしょう。アップルカーの生産を請け負うならマツダも強くないとダメです」。
さもありなん。昨日「ひさしを貸して母屋を取られる」ことにならないことを願うと書いたが、IT業界じゃ普通に行われていることのようだ。財務的なバックボーン、決定的に違う。マツダの時価総額は7000億円ほど。方やアップルときたら210兆円! 300倍もお金を動かせる企業なのである。純利益だけで1兆円を超える。マツダを飲み込もうとしたら簡単だ。
アップルカーを作るのならアップルが理不尽なリクエストをしてきた際に「ふざけるな!」という強い企業になっていないとダメだと思う。アップルに頼ろうとしているなら大間違いかも。
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