中国で生産した日本車を他国に輸出するという話、本当でした!

8月28日に「中国で生産した日本車を輸出するという話も出ている」という記事を上げた。そのときはどこのメーカーなのか不明だったけれど、17日に日産が「中国で生産するクルマの輸出を検討している」と発表したのだった。何度か書いてきている通り中国市場に於ける日本車の売れ行きは漸減中。増える見込みあるかと聞かれたら「90%以上の確率でないでしょうね」と答える。

現在中国に進出している日本のメーカーの選択肢は3つ。1つは三菱自動車のように撤退。2つ目に中国で組んでいる自動車メーカーの工場になる(トヨタであれば広州汽車。ホンダなら東風汽車)。3つ目が中国の工場で作ったクルマを輸出する、である。このうちリスク小さいのは撤退。三菱自動車やマツダの規模であれば最もダメージ少ないと考えます。

ただトヨタや日産、ホンダのような規模になると損害大きい。出来ればソフトランディングしたいところ。個人的には2つ目のチョイスが最も賢明だと思うけれど、それだとやがて撤退ということになります。3つ目のみ伸びる可能性を持つ。日産はそいつに賭けようと言うことなんだと思う。確かに中国の工場で作ったクルマなら価格競争力あるし、品質も問題無し。

ただし! リスクも多い。そもそもアメリカや欧州への輸出は事実上出来ない。中国製品の輸入制限や補助金カットなど様々な堤防を築きつつある。中国と友好な関係にある国々も、ASEANを中心に時限措置(今は輸入していいけれど数年後は工場進出しないとダメという内容)を取っている。輸出できる国は南アメリカやアフリカなどに限られるんじゃなかろうか。

いずれにしろ中国に軸足を置くというリスクは決して小さくない。

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One Response to “中国で生産した日本車を他国に輸出するという話、本当でした!”

  1. アミーゴ5号リボーン より:

    日本勢に限らず、中国市場の売上げが大きい外様企業、特にGMやVWあたりはかなりリスキーだと感じます。

    スズキのように華麗に撤退できる企業は傷が浅く、撤退するにできない企業は、自国に逆輸入する文化だけ自国内の雇用をスポイルせざるを得ず、大火傷を負いそうな予感。

    トヨタだって、この先HVの引き際を誤ると、ドツボにはまりかねません。

    結局最後に笑うのは、外様に育てて貰った中国メーカー・・・、いやおそらく、高い品質を維持向上させるだけの辛抱強さを持ち合わせていないから、そうでもないかも。。。

    不確実な状況が続きますが、欧州メーカーが策に溺れて自爆するのは、ほぼ間違いないと感じています。

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