今のホンダ、2つの大きな不安材料があります

昨日ホンダの体勢について書いたけれど、実はその他2つの不安がある。まずホンダの収益の3分の1を担う2輪。ここにきて中国が猛烈な電動バイク攻勢を仕掛けてきた。二昔前、中国と言えば自転車の洪水。今や電動バイクの洪水になりつつある。しかも高品質の製品が続々出てきたから深刻だ。この流れでベトナムやタイ、インドなどに出てくるとホンダの市場を喰われてしまう。

ホンダといえば、やっと電動バイクを出してきたけれど、あまりホンキに見えない。日本でも販売して実績を作ればいいのに動きません。中国で発売した電動バイク、最高速を20km/hにすれば(最高速6km/hモードも付ければ歩道だって走れる)。16歳以上だと無免許で乗れる。普及の大チャンスだと思う。MRJと同じく動きが鈍い。気がついたら中国勢に席巻されちゃうかもしれません。

2つ目がモータースポーツ。先日、モータースポーツ部門はホンダから分離したHRCの担当になった。現在HRCの社長は渡辺さんというホンダのDNAがメチャクチャ濃い人なので安泰だと思う。されど社長が代わりツマらない人物になるとHRCは突如お荷物になる可能性大。なんせお金を稼げないばかりか使う一方ですから。会社の業績が悪化したら真っ先に規模縮小になるだろう。

実際、少し前のモータースポーツ部長はメキシコ担当だった人で、F1に全く興味無し! オートサロンを始め様々なイベントにF1を使わなかった。モータースポーツといえばホンダの代名詞だと私は思っている。HRC扱いになった今、業績悪化の日本じゃ予算が付かなくなってしまうかもしれません。アメリカホンダがインディカーに参戦する予算を組むので精一杯か?

絶好調状態のF1だって2026年以降、どうなるか全く解らない。渡辺さんなら継続も大いにあり得るが、サラリーマン社長になれば巨額の予算を必要とするF1なんか「や~めた!」かと。そうなったらホンダってどこに行くんでしょ。私のように普段全く野球なんか興味無いヤツでも毎晩WBCが楽しみで最後まで見てしまう。やはりモータースポーツってブランド作りにゃ重要だと思う。

2輪が弱体化し、モータースポーツで存在感が出せなくなった時のホンダ、私には全くイメージ出来ない。しかも日本市場についていえば軽自動車メインのメーカーになってしまうだろう。三部さんは頭が良いから、アメリカで生き延びればホンダの収益を確保出来ると考えているに違いない。だとしたらホンダの、いや本田宗一郎ファンとしちゃ悲しくて残念なことです。

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3 Responses to “今のホンダ、2つの大きな不安材料があります”

  1. ツナミ より:

    勝算があるかないかわかりませんが、ホンダに期待したいのは、ロケットや空飛ぶ車の事業に参入していることですね。F1も2026年以降も継続参加できる可能性もありますし、本田宗一郎さんのDNAはまだ絶えてないと信じたいですね。

  2. kyamaga1330 より:

    元気な頃のホンダを知るものとしては今のホンダの現状は寂しいし不安になります。仕事で狭山工場や研究所に出入りした頃は元気で活発で憧れでしたけど、これもF1に進出し結果が出せたから営業にも貢献したはず。これからのホンダがどうなるかは迷走に陥るでしょうし心配ですね。

  3. スカラ より:

    三部さんは私の隣の研究室(ガソリンエンジン関係)の先輩にあたる方で、直接は知りませんが同窓会誌に「大学は学食を食べにくるところですよ」という名言を残されています。大学の講演に来た時に本物のアルファタウリF1をわざわざ持ってきたり、前社長が決めたF1撤退をやんわり無かったことのようにしてHONDAのロゴを復活させたりと結構レースに理解があるのではないでしょうか。

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