売れ行きが伸び悩んでいた現行アクア34万円の値上がり。フルモデルチェンジに近いマイナーチェンジ

2代目アクアの販売が伸び悩んでいた。現在日野自動車の社長である小木曽さんがチーフエンジニアだった初代アクアは、リア窓を手回しにしたり、ハイブリッドながら手回しキーを採用するなど徹底的なコストダウンを行った。結果「お買い得なハイブリッド」という評価を得て爆発的な売れ行きになる。2013年~2015年は3年連続20万台以上売れるベストセラーだった。

2013年は月販平均2万1800台! しかも2011年から10年間も作り続け、モデル末期の2019年すら月販平均8700台という人気車である。けれど現行車(2021年7月発売)になってガックリ台数を落としてしまう。2024年の月販平均を見ると目標の1万台に遠く及ばない5350台と、おしなべて絶好調のトヨタ車の中で1人負け状態になっている。クルマそのものの仕上がりは良いと思う。

なんで売れないかと言えばトヨタ本体が「フルモデルチェンジを全くアピールしなかったから」と販売店などは言う。ほっといても売れると思ったんだろう。現行アクアは発表会どころかメディア向けの試乗会すら行わなかった。そのあたりの事情についちゃ昨年書いているのでご覧頂きたい。いずれにしろ新型になったことが認知されなかった。

現行アクアが1人負けの大失速した理由は?

長い前置きになった。アクアのマイナーチェンジである。ここまで落ち込むと簡単な手直しぢゃ売れないと判断したんだろう。もはやマイナー前の面影すら無い! イメージ的にはフルモデルチェンジに近い感じ。ハードも電動パーキングを採用したり、自動ブレーキに代表されるADASもTSS3.0に進化させている。結果、34万円の値上がりになった。

ここまでやるなら『アクア』というネーミングも少し手直ししたらよかった? 私ならクロスオーバーっぽく仕上げ「アクアなんとか」にしたと思う。ヤリスクロスってリアシートが少しばかり狭い。アクアであれば成人だってしっかり座れる広さを持つ。ちょうどいいサイズのクロスオーバーになったんじゃなかろうか。どの程度売れるか注目したい。

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4 Responses to “売れ行きが伸び悩んでいた現行アクア34万円の値上がり。フルモデルチェンジに近いマイナーチェンジ”

  1. アミーゴ5号リリボーン より:

    こういう基本性能はそのままで、デザインと付加価値を名目に値を上げたクルマは、昭和から腐る程見てきたヨ。

    すっか〜す、
    これで販売台数を伸ばしたクルマは、全く記憶にございません。

    本来アクアの立ち位置は、この物価高の中でも値段死守、もっと言うとバーゲン仕様投入でも良いくらいだけど、カローラやヤリスとの関係性から軸がぶれたんかな?

    はっきり言って、「前期型は販売目標に届いてないし、どうせマイチェンしても多くは売れないから、値上げして1台あたりの利幅を稼ぎまひょ!」的な日産のマーケティングに悪ノリしたようで、ヒジョーに苦々しく感じております。

  2. ぶひ より:

    デザインがまとまりに欠ける気がします。
    プリウスをカッコ悪くした感じ。
    厚みがあるのでクロスオーバーは良いかもです。

  3. わかさぎ より:

    この手のコンパクトカーはリセール悪いし
    ハイブリッドで燃費が良いって言っても軽自動車のランニングコストのが良いし、デキの良くなった軽自動車買いますね。

  4. KUMA より:

    プリウスやクラウンのハンマーヘッドデザインは良かったですが、なんでもかんでもハンマーヘッドにしてしまう安直さはトヨタのデザイン部・商品企画部、大丈夫か?と心配してしまいます。
    良いデザインのクルマは、バランスが取れているからこそ良いデザインであって、バランスを崩してまでチャームポイントをつけることに執着したクルマは大方格好悪いです。
    国内外メーカー問わずやらかしているので、例を出したらキリががりませんが。
    スバル スプレッドウィングスグリル(R1とトライベッカのみ良であとは醜悪)とか、日産デジタルVモーション(洗練されていたノートを台無しに)とか、2000年代メルセデスの四つ目グリル(乗用車ならまだしもレーシングカーやスーパーカーまで適用する必要あったか?)とか・・・

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