新世代のモータースポーツ

今やモータースポーツは文字通り「スポーツ」(直訳すると気晴らし)になってしまったけれど、黎明期に於ける「競争」を振り返ると、技術の品評会であった。例えば当時の流れを色濃く残す「マン島TT」も、大久保力兄に聞いた所「大昔は今の50ccスクーターでタイムトライアルをやっているような速さ」。

速度も遅く危険性などほとんど無かったそうな。4輪のレースも同じで、最初は終始全開だったらしい。さて。石原都知事は三宅島でマン島TTのようなイベント
を開こうとして猛烈な反対に合い、結局全く緊張感の無いツーリング大会となってしまった。そらそうだ。何年も掛けて育ったマン島TTをイキなり行おうとしたって、反対勢力は強い。

これを電気バイクで行ったらどうだろうか? もしかすると最初の年は1周走りきれず、途
中で止まってしまうかもしれない。電気バイク(クルマも同じです)はゆっくり走った方が走行可能距離が伸びますから。しばらくノンビリしたタイムトライアルになるだろう。ヨーロッパに於ける黎明期のモータースポーツと全く同じです。

ただ「競争」というのはなぜか猛烈な魅力がある。東京都がバックアップしてやれば、相当面白いイベントになるだろう。レギュレーションとして「市販の単三型ニッケル水素電池を使う」とするなんてもいい。ちなみに単三を200本買うと約5万円。これでプリウスに搭載されているバッテリーの半分の0、65kWhになる。

車重1トンの電気自動車が6km程度走れる電力量なので、車重100kgの電気バイクなら、飛ばさなければ三宅島一周をクリア出来るかもしれません。「工業高校クラス」や「高専クラス」「大学クラス」など作ったら日本中から参会者が集まるだろう。育った技術はきっと世の中を良くしてくれると思う。

<おすすめ記事>

3 Responses to “新世代のモータースポーツ”

  1. かわ より:

    電気バイク、非常に面白いアイディアですね!私も賛成です。少し考えるだけでワクワクしてきます。フレームはどのバイクから流用しようとか、モーターはどれをつけよう、制御はどうしようなど...これ、実現してほしいなぁ〜。

  2. waka より:

    国沢さん、似たようなレース、すでにありますよ〜。
    ぜひ、浜松のソーラーバイクのレースや、全国各地のエコノムーブを見に来てやって下さい〜。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%82%B3%E3%83%8E%E3%83%BB%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%96
    http://www6.plala.or.jp/solarbikerace/

  3. 国沢光宏 より:

    八郎潟のソーラーカーレースを取材しに行ったことがあります。
    でも私のイメージと微妙に違うんです。
    毎日の足としても使える車両でやってみたいです。

このページの先頭へ