横断歩道と歩行者について書くと日本がなぜダメになるのかよ~く解ります

横断歩道と歩行者の関係について書くと、面白いことに「クルマに乗っていない人」か「安全装備が付いていないクルマに乗っている人」から必ずや批判的なコメントが付く。内容は共通しており「事故を無くすこと」についちゃ最初から考えておらず「法規を守れ」の一点張り。人間がミスをしないのなら最初から衝突安全性なんか考えなくていいし、そもそも事故など起きない。

クルマ優先の国は歩行者が注意するため案外事故は少ない

事故になる状況を分析すると、大きく二つに分けられる。「安全な運転をしていなかった」と「ミスをした」。このウチ前者は「車間距離を取れ」とか「一時停止しろ」「酒飲むな」「速度出すな」を守っていなかったことに起因する。厳密に言えばこれまた灰色部分もあります。例えば速度違反。原理主義で騒ぐ輩も自分じゃ守っていない。同じく厳密に守れない法規だって多い。

二つ目はミス。こらもう人間なのでいかんともしがたい。航空機など事故が起きたら徹底的に原因を追及し、人為ミスを減らす方向に改善努力する。ちなみにミスは自分だけに限らない。クルマの場合、他人のミスに巻き込まれることだって考えなくちゃならない。そういった危険に対しクルマでいえば自動ブレーキやエアバッグなど、ミスによって起きた事故をカバーするシステムを考えた。

横断歩道も同じこと。横断歩道を渡ろうとする人がいたら止まるのは当然のこと。でも歩行者を見落とすことだってある。後続車が気づかないことだってある。対向車が止まらないことだってある。止まったら追い越しをかけられることだってある。そういったことを総合して考え、事故を減らす努力をすべきだ。ということで実際どんな形態で事故が起きているのか調べてみた。

大ざっぱな状況を書くと、2021年に883件発生した歩行中の事故のうち774件は高齢者。大半は横断歩道じゃない車道において渋滞中の間をすり抜けるケース。横断歩道で発生している最多のケースは、信号のある交差点で右左折してきた車両と接触するもの。左折時の巻き込み事故などをイメージしていただければいいだろう。普通の横断歩道で発生した死亡事故、ほとんど無いようだ。

そらそうでしょう。横断歩道に歩行者いるのに突っ込んでいく人なんか見たこと無い。一方、違反件数としたら圧倒的に多い。年々交通違反の検挙数は減っている。ノルマを稼ぐなら、死亡事故は起きてないけれど違反件数圧倒的に多い歩行者横断妨害は恰好のアイテムです。しかも事故を無くすことが目的じゃ無い原理主義者が強力に応援してくれる。サイレントマジョリティは何も言わない。

事故を無くしたいのなら死亡事故が多く発生している事故形態から一つづつ対策していくべきだと思う。

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2 Responses to “横断歩道と歩行者について書くと日本がなぜダメになるのかよ~く解ります”

  1. カセルタ より:

    道路交通法第17条第2項にある「歩道を横断する場合は一時停止」なんていうのもノルマ稼ぎにはもってこいですよね。

  2. タカハシナオエイ より:

    全く仰る通りですね。
    道路交通法は、安全と交通の円滑な流れのために有るのに、法規が絶対で、停止線をちょっと越えたとか、タイヤが完全に停止してないとか、下らないことで切符を切る。
    それよりも右側通行や一時停止無視、信号無視の自転車を取り締まってほしいものです。
    横断歩道でも、車を一台やり過ごせば安全に渡れるのに、止まらなかった車は切符を切られる。臨機応変に出きないもんですかね 。

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