燃料電池の将来

日産はダイムラーとフォードの3社で燃料電池を開発することになった。トヨタもBMWと燃料電池の技術提携をしていく旨の発表している。どうしてここにきて提携を始めたのだろうか? 理由は二つ。最も大きいと考えられるのが「乗用車用燃料電池は実用化しないかもしれない」という可能性大になったことだろう。

先日もTOPで紹介した通り、トヨタが開発しようとしているリチウム空気電池は、満充電で1000kmの航続距離を持つ。充電も短時間で済む。大量生産できれば燃料電池など不要になる。しかも水素という燃料を運ぶ技術は、現時点で解決の糸口さえ見えていない。リチウム空気電池の方がハードル低いです。

1000km走るために必要なリチウム空気電池は150〜200kgだと言われている。方や燃料電池は本体(スタック)の他、冷却系や大きな水素タンクなどシステム重量の総計が300kg以上になってしまう。当然の如く容積だって大きい(特に軽量な水素を入れるタンクは大きい)。こらもう勝負にならないでしょう。

また水素を作るには電気を必要とする。だったらその電気使って充電し、リチウム空気電池で走らせた方がエネルギー効率だって良い。なにより燃料電池は燃料の水素を積まなくちゃならぬ。リチウム空気電池の正極は大気中に20%含まれている酸素から取るため、圧倒的に有利。となれば燃料電池の出番無し。

二つ目の理由は「だからといって止めるのも得策じゃ無い」です。もしかしたら水素を運ぶための抜本的な開発策が見つかるかもしれないし、リチウム空気電池の開発に失敗するかもしれない。その時に「開発を止めちゃいました」なんてアカンでしょう。とりあえず開発は続けておくべきだと私も思います。

いずれにしろ燃料電池の実用化は95%無くなった、ということなんだと考える。こうなると気になるの、単独で開発を行ってきたホンダ。本来なら前述の5社以外と提携したらいいのかもしれないが、残ってるのは現代自動車と中国勢しかない。出遅れちゃった感じ? ホンダがどう出るのか注目したい。

・リーフの乗り方は「2013年度電気自動車ほぼ決定!

<おすすめ記事>

One Response to “燃料電池の将来”

  1. かず より:

    2・3年後に販売するとか言うトヨタの燃料電池車は…
    !!(゜ロ゜ノ)ノ
    空気電池…。とあるベンチャー企業も、携帯やパソコン向けに開発中だとか。ただし、アメリカ企業と共同開発ですが。日本企業は、断ったとか…(ToT) その会社、電池でトヨタに迷惑かけてますがm(__)m

このページの先頭へ