自動車メーカーの”課題”はスポーツ騒動より複雑です!
60歳になったし、これからは業界のため忖度せずいろんなことを書いていこうと思い、そうしてきました~。マツダ伸び悩みの原因は開発総責任者にあるとか、ホンダ車が常識外れに高いのは国内販売担当役員とか、です。この件、それぞれのメーカーの様々な人の直接的な話を聞いた内容なのだけれど、遠慮無く書き始めたら、さらに幅広い人から話を聞くようになってきた次第。
昨日のロードスター耐久レース、面白いコトにマツダ以外のメーカーの方もたくさん来る。編集長やジャーナリストなど多数集まるため、情報交換の場として有用だからだ。時間的な余裕もあり、当然の如く様々な話になります。加えて広報の人だと、私がいつも聞く情報と違うルートも多い。聞いていると、どうやら前述のように「誰かが問題」という単純な図式じゃないようです。
けっこう複雑なのだった。体操やボクシングのように「明確な悪オヤジが居る」という構図で無く、どちらかといえば森友学園の財務省や、加計学園問題の文科省のような雰囲気。いろんな事情が複雑に絡み合ってます。いわゆる「企業内政治家」(物事を裏側で動かそうという頭の良い人の戦略)による忖度&利益誘導&責任回避しながら自分のポジションを守る動きですね。
ホンダ車が高い価格を付けるのも「損を出したくない」とばかり、掛かったコストを積み上げた結果。だったらそんなクルマ売らなければいいじゃないの、と思うけれど、これは違う忖度や事情が入ってくる。マツダ車は常に最新の技術を投入するなどクルマにコスト掛けてるのにブランドイメージ上がらないけど、これまたいろんな方向を眺め誰も決められないという状況であります。
困ったことにそこに「ユーザーのために」とか「夢や楽しさ」みたいなものは薄い。その点、素直なのはトヨタです。今の社長になってから、迷い少なくなった。ホンダも創業者が作った社是(モディファイされているけれど精神は同じ)に戻ればいい。こらもう八郷社長が旗振りをすれば、社内に溜まっているホンダ魂は吹き出す。頼もしくて素晴らしい人材多し! OBの出番か?
創業からしばらく、トラックばかり作っていたマツダの場合、ロータリーの開発に成功した時から始まった「誉められる喜び」を思いだせばよい。世界中から称賛され突如乗用車に舵を切り、さらにロータリーを競技で鍛え、同時にヨーロッパのクルマ作りに刺激され、ひと味違うクルマを作るようになった。されど今のような「現代的な経営戦略」を持たずフォード傘下に。
当時のように誉められるクルマ作りをすれば(今は誉めてと押し売りしてますね)、必ずブランドイメージも上がる。同じようなことが日産や三菱自動車にだってあると思う。ということで私も単純な批判じゃ無く、課題をしっかり見つけていきたい。そして日本の自動車メーカーが楽しくなってほしい。自動車メーカーを持たない国のクルマ好きを考えたら超幸せなことです。
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