電気自動車、長寿命電池を搭載している1車種を除きリセールバリュー悪い!
電気自動車を買おうと思った際、一番大きな「やめとこうか」の要因になるのがリセールバリューの悪さである。流れを作ったのは言うまでも無く初代リーフ。電池性能の劣化激しく、日産も全くフォローしなかった。結果、5~6年乗ったら二束三文。査定に出しても買い取り業者に出しても10~15万円といった具合。400万円のクルマが5年で10万円です。
今でもリセールバリューが悪いことを自動車メーカー自ら認めている。KINTOでbZ4Xに乗ると5年後ですら残価ほとんど無し! ほぼ同じ価格のハリアーとbZ4Xの月払い金額を比べたらお話にならないくらい後者が高い。3年乗ってほとんど査定限りなくゼロになっちゃうということは「魅力ない」の証明です。クルマとして魅力あれば中古車相場高いですから。
そんな状況の中、唯一の例外がある。2012年に発売となった東芝のSCiB電池を搭載したミニキャブMiEVだ。カーセンサーを見ると2012年式/走行5万kmくらいの中古車で110万円を超える。この相場、5~6年前から変わらず。6年前に120万円で買った人が3万km乗って買い取り業者に出したら100万円で引き取ってくれた、みないな話も普通にある。
今でも大人気のSCiB電池モデル
なぜ高いかと言えば、電池のヘタりがほとんど無いから。SCiB電池、当時から充放電性能は5000回と言われてきた。電池容量10.5kWhなので航続距離70kmとすれば、3000回で21万km。実際、10年/5万km走っている車両のバッテリー残存率は平均して100%を超えているほど! 同じ時期に売っていた16kWhの三元系リチウム電池搭載車の相場は半値です。
逆に考えると長寿命の電池を採用している電気自動車は安心して買えるということになります。SCiB電池を搭載している電気自動車は存在しないので、同じくらいの寿命を持つリン酸鉄リチウム電池を採用しているモデルなら値落ちしないということになります。ということで日本車でリン酸鉄リチウム電池を搭載しているモデルは現時点で無し。
普及はダイハツとホンダの電気軽商用車から
かといってリン酸鉄リチウム電池を搭載しているとは言え、BYDやテスラを買おうという人って少ないと思う。日本に於ける本格的な電気自動車の普及はトヨタが開発中のバイポーラ型リン酸鉄リチウム電池搭載モデル以降になると思う。じゃなければ用途の割に大きな容量の電池を搭載している(10万km走っても十分な性能を残す)、ダイハツとホンダの電気軽商用車からですね。
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i-MiEV
廉価モデルの“M”だけは東芝のSCiB電池ですよね。
こちらのリセールバリューは良いのかなぁ…
SCiB電池搭載のアイミーブに乗っています。
現在、2万㎞走行していますが電池容量は10.5kWhですが気温の高い春秋ですと空の状態からのフル充電で11kwh入った事があるので全く劣化していないと考えてよいと思います。当初は64馬力で16kwhのグレードの方がいいかなとも思ったのですが、10年前のモデルでメーカー保証も切れており劣化に懸念があり、6割多い容量差も縮まってしまうと判断しSCiB電池搭載グレードにしました。欠点はバッテリー冷却機能がないので急速充電を2回やると電池温度が40度を超えてしまい連続走行では充電速度が遅くなかなか電気が入らなくなりますが200Vでゆっくりチャージするとこの点は解消されます。
i-MiEVの16kWh電池はリチウムエナジージャパン社製のマンガン系リチウムイオン電池です。現行の三菱車からAESC社製の三元系になりました。