順番が逆ですが新型フォレスターの概要&写真大量に紹介しますのでご参考に(エンジンWeb)
これからの10年間、世界規模で主軸になるのはハイブリッドとPHEVだと思う。2030年にエンジン車の販売停止を宣言していたイギリスすら「ハイブリッド車なら2035年まで売って良い!」と方針変換した。もちろんアメリカ市場でもハイブリッド車を持っていなければ厳しい。出遅れていたスバルながら、新開発となるフル・ハイブリッド車の上市を開始。滑り込みセーフになった。
ハイブリッドのシステムは基本的にトヨタのTHSIIになる。ただ縦置きエンジンのため、モーターなどトヨタと同じ部品を使いながら、駆動系は制御を含め新設計した。加えてスバルらしく、後輪の駆動をモーターでなく、ドライブシャフトを使っている。「総合性能を考えるとダイレクト駆動がスバルらしさに繋がります」とのこと。先行発売されているクロストレックに乗ると、直進安定性などで「なるほど!」と思う。
ということで新型フォレスターである。エクステリアを見れば解る通り、従来型より「押し出し感」が強くなっている。今までのフォレスター、お買い得価格をストロングポイントにしてきたものの、ハイブリッドを採用するフォレスターの価格帯といえばミドル・クラス。ある程度の存在感を出したいところ。ボディ・サイズも僅かながら大きくして価格に負けないようなデザインにしてきた。
インテリアは新世代プラットホーム車に共通した同じデザイン。上から下のモデルまで同じメーターパネルを使うBMWと同じ考え方なんだと思う。変化を好む私としては、レヴォーグから続く液晶の使い方などもう少しダイナミックにしてもいいんじゃないかと考えます。というか、レヴォーグから5年経っている。世界の流れは明らかに液晶の大型化。乗った時の華やかさで物足りない感じ。
では試乗といきましょう。Dレンジをセレクトして走り出すと、モーターだけで走り出し、タイヤが4~5転がりするとエンジン掛かる、そこからモーターとエンジン両方を使って走るというトヨタのハイブリッド・システムと全く同じ制御になっている。強いてトヨタとの違いを挙げるなら、停止状態からのスタートダッシュが体感できるくらいパワフル。必要にして十分の加速をしてくれる。
シングル・モーター式ハイブリッドの従来型と乗り比べると、意外にもパワーユニットより車体の質感が大きく違うことに驚く。スバルは2020年のレヴォーグでザックスのダンパーや、上級車に使われるラック&ピニオンのステアリング・ギアボックスを採用してから大幅に質感が上がっている。新型フォレスターに使われているメカニズム(アーキテクチャーなどとも言う)は、ワンランク上。
安全性も向上している。一番の「素晴らしいですね!」は自転車まで対応している歩行者エアバッグ。最初の「バリアー」は自動ブレーキながら、そいつを突破されると車体で対応するしかない。今までの歩行者エアバッグよりひと回り大きなタイプを装備しており、最近増加している自転車との事故もカバーしている。
車両価格は従来型より上がったけれど、内容を考えたら納得できるかもしれない。<エンジンWeb>
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