飯塚被告が主張が通れば全ての交通事故の原因は「クルマの不具合」になってしまう

池袋で発生した親子死亡事故の初公判が行われた。飯塚被告はいまだに「アクセルが戻らなかった。ブレーキを踏んだけれど効かなかった」と言っているという。徹底してクルマの不具合にしたいようだ。全く反省していないということ。飯塚被告が乗っていた20プリウス、当時としては最先端の安全装備テンコ盛り! なんたってブレーキオーバーライド&EDR付きだ。

アクセルとブレーキ両方とも踏んだ場合、アクセル戻してブレーキを優先させる。仮にアクセルがフロアマットなどに挟まって戻らなくなっても、ブレーキ踏むと電子的にスロットル戻る。ブレーキオーバーライド機能の不具合、今まで聞いたことありません。本当にブレーキオーバーライドの不良なら、おそらく天文学的に低い確率で発生したことになる。

もう一つ。EDRによればブレーキは踏まれていなかったという。EDRはブレーキオーバーライドと違うロジックになっており、これまた不具合が起きるとは考えにくい。踏んだというならこちらも天文学的な確率と言って良かろう。今まで発生していない不具合が2つ重なる可能性など皆無。一方、縁石に接触した衝撃で筋力のない足がずれ、アクセルとブレーキを踏み間違える確率は高い。

「自分では認識できないけれど踏み間違えた可能性もある」と言うなら過失だ。けれど絶対クルマに不具合があるから無罪だ! と言い張るなら「過失」起因の致死じゃない。不具合を科学的に(確率でもよい)立証するべきだ。少なくとも同じような不具合を見つけなければならない。飯塚被告の主張が通るのであれば、自動車事故の原因は全てクルマの不具合にできてしまう。

上級国民だから、ということだけでそんなバカなことを裁判所は認めちゃダメだ。

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