マツダが主張する次世代バイオディーゼル、スカイアクティブZと同じ間違いを繰り返す可能性大

いすゞ自動車、平野石油、ユーグレナ、マツダの4社は8月22日、東京都内にて「次世代バイオディーゼル体験会」を開催し、各社の取り組みについて発表した。使用済の食用油などを原料とした「HVO(水素化処理植物油)」は、軽油と同じように使用できる強みがあるが、普及の未来はあるのか? 自動車評論家の国沢光宏氏が日本のクルマ業界にモノ申す!

結論から書くと電気自動車や水素燃料自動車と比べたら相当厳しいと思っていい。マツダはこれまで「ピストンエンジンの方が電気自動車より二酸化炭素を出さない!」と言い張り、結果、欧州燃費規制をクリア出来ずトヨタに泣きつくことになった。今回の体験会でも「電気自動車より代替燃料HVO51の方が経済的」と言い切っている。どんな主張なのか? 

まず大前提から。2050年のカーボンニュートラルを達成しようとすれば、化石燃料以外をエネルギー源にしなければならない。その前の段階でも「2030年度に2013年度比で二酸化炭素排出量を46%減らす」など、いくつかの削減目標をクリアしなければならない。当然ながらガソリン/ディーゼルエンジンだけだと厳しい。

解決手段は(1)再生可能エネルギーを使う電気自動車。(2)同、水素燃料車。(3)そして代替燃料車になる。<続きを読む>

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4 Responses to “マツダが主張する次世代バイオディーゼル、スカイアクティブZと同じ間違いを繰り返す可能性大”

  1. ぱんだこぱんだ より:

    相変わらずのMAZDA節なんですね…

    理屈として正しいかどうかにこだわって、実用的か否かは無視。先行してる水素ですらステーション増やすのに四苦八苦しているのに、小さなカテゴリーで推す新たな燃料が普及するわけないでしょ、と。考えたら子供でも分かることなのに、なんで分からないんでしょうかね?

  2. アクシオム より:

    次世代バイオディーゼル、一般のガソリンスタンドで水素化処理植物油が扱えるんですかね。
    平野石油って弊社でも取引ありますが、ここは一般的なスタンド向けの小売り業者というよりも、建設業をメインに軽油をローリーで配達する会社ですからね。メジャーな石油小売り大手が参画しないと普及しないんじゃないですかね。

    比較対象になったMX-30ですが、どうして元々売る気がないEVをわざわざ単独車種としてしかもカッコ悪く、使い勝手の悪いデザインで投入したのか未だに理解に苦しみますね。無理せず、CX-30にEVなり、ロータリーPHEVを設定すればよかったのに。

  3. より:

    バイオ燃料を研究するのはいいと思います。
    しかし、なぜ他を下に評価することまでするのか分かりません。
    マツダの悪い癖です。

    運転する楽しさを大事にするから自動運転に消極的なことを言っていたように記憶しています。
    普通に考えれば、ロンドスターで山道を攻めに行って楽しむ同じ人が、帰り道はのんびり走りたいと想像できないのでしょうね。
    ブラックサタンが辞めても同じでしたね。
    新社長もアイコニック、RE好きのようです。
    新しいエンジンに究極のZと名づけるのですからさぞスゴイと思いたいですが、どうなんでしょうね。

  4. ざい より:

    いつも大変興味深く記事読ませていただいております。本記事の趣旨には同意なのですが、1点大きな間違いがあるため指摘いたします。
    「130万トン程度の食用油〜大ざっぱに〜100万L」とありますが、水の比重で1トン/kLなので、正しくは「130万トン→100万kL=10億L」と3桁ずれています。
    これだと軽油+航空燃料142億Lの7%程度ですが、全量回収の仮定であり特に家庭からの回収が液体だと困難で、全然足りない事にはかわりはなく結論は同じとは思います。

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