三菱自動車、日産の傘下に(11日)

「日産が三菱自動車を傘下に入れる」という12日深夜のNHKのスクープで三菱問題は大きく方向転換した。2000億円超という金額まで出てきてます。軽自動車を生産する水島工場を日産が居抜きで買う、と予想していたけれど、三菱自動車全てを傘下に入れるという予想はしておらず。三菱自動車、この手の情報が必ず漏れるから不思議。

それにしても夜に行われた記者会見は厳しかった。直前に「益子最高経営責任者が出るらしい」という情報流れ、メディア側は新しい情報もたくさん出てくると期待したけれど前回の反省を盛り込まず。むしろ2時間半に渡り、質問に対する納得いく回答なかったものだから、最後は紛糾である。メディアを怒らせたって何の得にもならないのに。

会見を見ていて「向かい風は弱まらないですね」と思った。会見の内容を見てのコメントをいくつかのTV局で収録して帰宅したら、文頭のスクープ。この情報、どうやら正しかったらしく、NHK以外のメディアも独自情報ということで伝え始めた。12日の夕方くらいに確報流れるということになるかもしれません。記者会見の際、益子さんは日産の件を知ってただろうか?

気になるのはダイムラークライスラー傘下に入った時の状況と似ていること。親会社になったダイムラークライスラーながら、結局三菱自動車をコントロール出来ずトラック部門だけ自社に取り入れて手放した。日産の傘下に入っても、三菱自動車を従わせるのは難しいんじゃなかろうか。当時も3分の1超えの34%(2250億円)を出資してもらっている。

ダイムラークライスラーは三菱自動車の社内規定を徹底的に見直し「チェックゲート」と呼ばれるダイムラーの品質管理システムを取り入れた。その時のプレリリリースが以下のリンクです。この時も今回問題になっている走行抵抗の計り方(三菱式に言えば高速惰行法)はそのまんまスルーしてしまった。全社的なリニュアルの難しさがハッキリ解る。

三菱自動車のプレスリリース(2001年3月)

加えて2002年にはトラックのリコール隠しも発覚。もちろん日産だってそんなこと100も承知のことだろう。いろんな意味で、オモテに見えることとは違う動きが出ているのではないかな、と何の根拠も無く思う。三菱ブランドのクルマを日本市場で拡販することの難しさは日産も認識していると考えます。いずれにしろ詳細な情報の発表を待ちたいです。

 

 

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