車屋四六の四方山話/日産もノックダウン生産していたオースチン

英国オースチン社のA40サルーンは、太平洋戦争後に日産がノックダウンしたことで知られている。それで世界からは遅れた日本の自動造りの技術を取り戻すことに成功し、ブルーバードが誕生することになる。

日産がA40からA50になり、本格的量産体制に入り、日本にディーラー網を構築するにつれて、輸入オースチンは影をひそめていったが、それまで日本市場で小型車と言えばオースチンの存在感は大きかった。WWⅡ前はオースチン・セブンだった。

輸入元は大坂の日進自動車で、東京支店は港区芝公園十五号地。現在芝園橋近くの首都交芝公園口の料金所から公園にかけてに、大きなショールームと工場があった。

親友でありクラスメイトの西村元一の家の自家用車が、私のA40サマーセットより一世代前のA40デボンだったので、その工場には度々行ったことがある。そこで珍しいスポーツカーに出会った。デボンをベースに性能アップしたA40スポーツだった。

A40スポーツは、その工場で一度見たきり、街で一回だけ走るのを見ただけと言うほどに、日本では珍しいスポーツカーだった…多分、進駐軍兵士か軍属が乗っていたのだと思う。

SU二連装キャブレター

ちなみに、ベースになったA40デボンの諸元は、WB2350㎜・全長4050x全幅1600㎜・車重972kg・直四OHVは1200ccで42馬力/4000回転。A40スポーツは、WBは変わらずだが、全長4000x全幅1540㎜と小ぶりになり、当然のように車重も914kgと軽量化している。

共用するエンジンは、圧縮比7.2は変わらずだが、キャブレターがゼニス型シングルに対して、SU型二連装になり、46馬力/5000回転へとパワーアップしている。

 

前輪Wウイッシュボーン/後輪リーフスプリング・リジッドアクスル・四輪ドラムブレーキ・525-16サイズのタイヤなどは変わらずだが、燃料タンク容量が40ℓから37ℓと少なくなっている

A90アトランティック

オースチン社のカタログに載るスポーツカーは、A40の他にA90アトランティックがあり、これも日本では珍しかった…日本ではMG-TD、ジャガーXK-120が大人気、トライアンフTR3、ヒーレイ100、ヒーレイスプライトなども人気で、ポルシェ356などは未だカヤの外だった。

愛車のA40サマーセット/藤沢飛行場で

余談になるが、デボンのモデルチェンジで登場したA40サマーセットの輸入車1954年型を持っていたが、エンジンフードの開け方に面白い仕掛けがあった。フード先端のマスコットを引き上げるとロックが外れるのだ。写真のフードロックを外すのは、著名自動車評論家・故鈴木五郎の手である。

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