テスラ、同じモデルを511万円から429万円に大幅値下げ。日産は価格据え置き。戦い方で勝てない?

テスラはモデル3・スタンダードの価格を511万円から429万円に値下げした。スタンダードの場合、使っている電池はCATL社のリン酸鉄タイプ。燃える心配無し。下を見て2500回の充放電サイクルに耐えるというから、フル充電時の航続距離を300kmとしても寿命50万km。0~100km/h加速5,6秒。最高速225km/hというけっこうなスペックを持つ。寒冷時の最悪条件でも245km走る。

我らがリーフe+のスペックといえば、バッテリー寿命は10年/10万kmで80%くらい。0~100km/h加速7,3秒。最高速157km/h。寒冷時の最悪条件はモデル3と同じ欧州の評価サイトによれば230km。全てのスペックで届いていないのに、価格は441万円となる。誰だって「価格競争力無いですね!」と解ることだろう。日産とすれば「モデル3だって511万円だった」。

日本車は--というか自動車業界の慣習として、大幅値下げって為替レートが大きく変わった輸入車を除くと例が無い。特に同じモデルを突如値下げしたなんて聞いたことないです。したがって日産の「値下げしない」という状況は普通。ただそれはエンジンで走るクルマである。電気自動車は販売価格の中で大きな割合を占めている電池の性能や価格が日進月歩で進化していく。

モデル3で言えば、511万円は品質的に問題多かったアメリカ組み立てのボディに、パナソニック製の「普通の寿命を持つリチウム」を搭載していた。それが明らかに質感が良くなった上海工場製のボディに、高寿命のリン酸鉄電池を組み合わせてくるなど(ロングレンジモデルは他ブランドで何度か燃えている韓国LG製のリチウム電池)、大幅にレベルアップしている。

電気自動車ってそんな状況。日産も今までの慣習にとらわれず価格を見直すべきなんだと思う。リーフe+で考えるとモデル3と同じ20%値下げしたら352万円。補助金を考えたら300万円くらいで買えてしまう。自動車税が免税になったり安価なエネルギーコストで乗れることまで考慮すると220万円程度のガソリン車と同等の総合コストになってきます。けっこう魅力的だ。

これから日本の自動車メーカーも電気自動車戦線に参入してくるだろうが、リーフのように価格見直しを出来なければ戦えない。ホンダeやMX-30EVのように高かったら最初から勝負にならない。どこかの段階で、しかも可及的速やかに電気自動車戦略を見直さないと海外から次々とやってくるだろう刺客にヤラれてしまうことになる。軽自動車はすでに相当厳しいと私は認識してます。

<おすすめ記事>

コメントを残す

このページの先頭へ