ホンダ、5年間で販売台数を30%も落とした。この間の戦略を練った倉石さんが会長に! 嗚呼

ホンダは倉石副社長を会長にするという人事を発表した。倉石副社長、販売台数を順調に落とした(下の数字は2017年~2021年の年間販売台数)八郷社長と一緒に、ホンダのDNAである「きっぱり会社から離れる」を守りフェイドアウトすると皆さん思っていたそうな。会長として残るということは、少なくともしばらく直近5年と同じような路線になることを意味します。

2021年 27万4374台

2020年 29万3800台

2019年 35万7242台

2018年 37万7695台

2017年 38万1835台

販売台数を落とした理由は何度も何度も書いてきている通り、信じられないほど割高な値付けと、誰が考えたって日本向けと言えない車種を投入してきたからに他ならない。最初の「こら売れないっしょ!」は八郷さんが社長になった2015年に出たジェイド。クルマの内容を考えたら呆れるほど高かった。このクルマの企画は「フィットの兄貴分」。なのにオデッセイに近い価格です。

このあたりから「売れないクルマ作り」が始まった

強引にシビックを日本で売るという判断も厳しかった。「アメリカ向けのクルマを日本で売る路線」からBR-Vなどを投入し「新興国向けのクルマを日本で売る路線」に切り換えるべきだったと思う。以後、アコードもCR-VもクラリティPHEVもインサイトもトヨタの競合車に対し高い価格を付けてきた。そら売れないワな。ステップワゴンが伸び悩んだら相当厳しい。

可哀想なのはディーラーだ。5年間で30%近い販売台数を落としている。台数減ると整備や中古車販売により利益も減るため、真綿で首を絞めるように数字が悪くなっていく。ここまで読んで「軽自動車は売れているだろう!」と思うかもしれない。下の数字は軽自動車の台数。2018年をピークに右肩下がりになってます。普通なら「経営判断を間違えた」となるだろう。

2021年 30万5397台

2020年 32万5332台

2019年 36万4833台

2018年 36万9531台

2017年 34万2998台

なのに八郷さんの時代の戦略を作った倉石さんが会長になった。いやいやラビリンスです。このままだと日本市場はドンドン小さくなっていき、ディーラー数も減っていく。台数減れば日本専用車だって作れなくなってしまう。ホンダ、アメリカと中国に軸足を置き、日本や欧州は縮小均衡策を取り続けるしかない。そうこうしているウチ、アメリカもヒョンデに引き離される?

本田宗一郎さん大好きのホンダファンとしちゃ残念でならぬ!

<おすすめ記事>

コメントを残す

このページの先頭へ