クリーンな軽油
どうやら日本が先端クリーンディーゼルの見本市になりそうな状況になってきた。なぜか? 今や日本の軽油は世界一クリーンだからである。このWebサイトを立ち上げた際に度々批判した通り、当時日本で販売されていた軽油の硫黄含有量は500ppmと多い上、ほとんど重油のような組成。ヨーロッパより圧倒的に質の悪い軽油だったのだ。しかし石原都知事が強硬なディーゼルバッシングをするや、たちまちヨーロッパ並の良質軽油に切り替わりました。2002年あたりだったと思う。石油会社に聞いてみたら「今までユーザーが値上げを許してくれなかったので対応できませんでした。役所サイドで決めてくれればいくらでも良質な軽油は作ります」。事実、石油会社はドンドン軽油のクオリティアップを行っていく。結果、今や日本で売られている軽油は硫黄濃度10ppm以下。いわゆる「サルファフリー」と呼ばれる世界一良質の軽油になった。この軽油を使えば、触媒も安定して稼働させられる。欧米は難しい。未だユーロッパで『ユーロ5』を施行出来ないのは、EU全域でサルファフリー軽油を供給出来る体勢のメドが付けられないからです。今後、日産を切りに、ホンダ、ベンツ、VWと次々に日本でクリーンディーゼルをリリースしてくると予想しておきましょう。そうそう。何回か書いたクリーンディーゼルと多段ATの相性の悪さは日産がとっくに発表してました。これが読者の方から教えて頂いた発表記事です(PDFファイル。ナローバンドの方は厳しいかと)。明日のTOPは日産の最新ディーゼルの続報など。
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