三菱と坂本龍馬

三菱自動車とPSA(プジョー・シトロエン)の提携交渉がご破算になった、と伝えられている。調べてみると「交渉している」というスクープ出たあたりから、すでに難しいと言われていたそうな。PSAは三菱自動車が三菱グループと限りなく近いと誤解していたようなのだ。三菱重工までコントロール出来ると勘違いしてたワケ。

三菱グループとしても、PSAからガンガン攻められ「なんだこいつら?」と面白くなかった様子。弱り目の三菱自動車と違い、三菱重工などは盤石である。会社の規模もPSAよりはるかに大きい。三菱自動車の製品を買って貰えるなら、丁重にお付き合いさせてもらいましょう、というあたりに落ち着いたということで
しょう。

以前も書いた通り、三菱自動車は日本で最も人気のある人物である坂本龍馬ゆかりの自動車メーカーである。以前こう書いたら三菱自動車の人から「なんで?」と言われたけれど、最近、NHKのドラマで三菱の創始者が登場。理解していただけるようになると思う。三菱グループの礎は坂本龍馬が作ったと言って良い。

土佐藩の下級武士(郷士)だった坂本龍馬は、政治(幕府や藩)から距離を置き、日本初の株式会社と言われる『亀山社中』を立ち上げ、そいつは『海援隊』へ発展。坂本龍馬が暗殺された後『九十九商会』となります。ここまで来れば三菱グループの人なら誰だって解る。九十九商会は三菱の前身なのだ。

龍馬ブームは三菱グループにとっちゃ良い追い風。三菱自動車の皆さんも、厳しい状況の中、希望を捨てなかった岩崎弥太郎の如く(あんな汚い風体じゃなかったらしい)、頑張って欲しい。EVも大切だけれど、急ぐべきは5万円PCと同じく爆発的な売れ方になるだろうと思われる安価なエントリーカーの開発です。


一の不安材料は、現在の商品戦略が坂本龍馬や岩崎弥太郎の魅力と乖離している点にある。RVRに乗ると、クルマをまとめる技術力は依然高い。身体能力あるということです。されど的確な指令を出さないと動けません。ここに坂本龍馬や岩崎弥太郎の「頭」が欲しいのだ。大改革を行ったらいいと思う。

国沢光宏にダマされたと思って、三菱自動車の皆さんに坂本龍馬の本を読んで欲しい(司馬遼太郎の坂本龍馬からどうぞ!)。そして「坂本龍馬だったら‥‥」みたいなクルマ作りをして欲しい。相川さん、そろそろ出番です。坂本龍馬の如く元気な30歳代の若手に仕事を任せてみたらいい。

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3 Responses to “三菱と坂本龍馬”

  1. samine より:

    そういえば、龍馬の逸話に刀を持っている友人にピストルを見せて、「お前はまだ刀をもっているのか。これからはピストルぜよ!」といい、その友人がピストルを買って見せた所、今度は洋書を見せて、「お前はまだピストルをもっているのか。これからは文明開化の時代ぜよ!」と言ったというのがありますね[E:happy01]
    考えて見れば、三菱のiMIEVはこの上なく坂本龍馬的クルマでしょう[E:lovely] 普通のガソリン車はおろかハイブリット車に乗っている友人に「お前はまだガソリン車に乗っているのか。これからはゼロエミッションの電気自動車の時代ぜよ!」と言い放つ坂本龍馬の姿が思い浮かびます[E:catface] 正直、タントなんかよりiMIEVのCMに龍馬を起用して欲しかったような[E:coldsweats01]
    三菱重工は戦艦大和のような時代遅れの「失敗作」も作ったけど、常に先進技術を求めてイノベーションに勤しんだ我が国最高のハイテク企業の一つでしょう。その片割れの三菱自も然り。
    正直、PSAは目の付け所は大変良かったのだけど、拙速に動きすぎて、三菱グループをちょっと甘く見すぎたんじゃないかと[E:coldsweats01] 提携は大いに結構なんですが、M&Aする相手だと思ってはねぇ[E:catface]

  2. lucky より:

    いつも拝見させて頂いています。
    三菱自動車、頑張って欲しいです。
    三菱の工場で車を造る為の、ベルトや機械を動かす生産プログラムを設計している、エンジニアに聞いた事ですが、ベンツと提携前から、生産システムなどは、ベンツ・クライスラー・中国メーカー・韓国メーカー・ヨーロッパメーカーと提携し、先生役は驚いた事に三菱自動車です。ベンツと資本提携した後のテレビコマーシャルは、お金が無いとここまで、馬鹿にされるのかと、苦虫を噛んだそうです。
    日本では、三菱は遅れたメーカーに思われますが、事実は、ずば抜けた生産工場の技術を持つメーカーとの事でした。
    古い話ですが、25年前の昭和60年頃、BMWの当時最新の生産工場を見学したことがあり、設備のほとんどが三菱重工の物でした。
    当時、私はなんだか、誇らしげでした。
    すみません龍馬でした、新しい時代の幕開けと思うと、再び龍馬の時代ですね。

  3. 阪神ファン より:

    岩崎弥太郎の、すごい山あり、すごい谷ありのあと巨大財閥を築いた人生のように三菱自動車もがんばってほしいです。三井、住友、三菱など巨大企業グループは日本の顔でもあるでしょうから、余計にがんばってほしいと思います。
    ドラマをきっかけに岩崎弥太郎の本を読みましたが、一言でいうと”すごい根性”だと思いました。普通の人だったら、くじけてしまいそうなところを這い上がっていく根性は素晴らしいです。なかなか真似はできませんが・・・。

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