円安になればなるほど海外進出企業は儲かります

日本のメディアは悲観論で喰っているから、円高なれば大騒ぎ。円安になっても大騒ぎ。確かに極端な円高や円安は困るものの、どちらに転んでも困る人と嬉しい人が出てくる。自動車産業に付いて言えば円安上等なのだった。というか、今のタイミングでの円安は神様から貰ったプレゼントのようなもの。むしろこの状態が続いて欲しいと思っているほど。

理由を説明しよう。日本の自動車メーカーの”カタチ”は一昔前まで「材料を輸入し日本で加工しクルマという商品を作り海外に輸出して利益を上げる」だった。しかし日本国政府の努力により、我が国の自動車は事実上輸出出来なくなってしまっている。外国との貿易関税協議でコメなど自民党支持層の関税を残す代わり、クルマの関税を相手国に許してきたからだ。

2021年度決算に於けるホンダの2輪部門は38.7%の増益!

結果、日本の自動車産業は海外に工場を移すことになる。ということで現在の”カタチ”は海外で材料を加工しクルマという商品を作り海外で売る。その収益を日本に送る」という状況になった。直近の円安はドルに対してだけじゃなくタイバーツのような新興国の通貨に対しても安い。仮にアメリカで10億ドル利益を上げたとすれば、1ドル105円なら1050億円。1ドル130円だと1300億円です。

こいつを世界規模でやっている。自動車産業に限らず、海外で利益を上げている全ての産業は、1ドル130円というレートだと笑いが止まらないほどの利益になるだろう。おそらく130円くらいを基準に海外で利益を上げている企業は続々と円を買っていると思う。私の怪しいヨソウが正しければ、130円以上の円安って考えにくい。そうこうしているウチ、日本製品の国際競争力も上がる。

1ドル130円なら日本からナニを買っても安い。こう書くと「原油や素材など海外から調達しているコストがあがる」などとビジネスの基本を知らない人が言う。考えて欲しい。製品価格が100だとすれば原料や素材のコストって、最も効率の悪い分野で30%くらいだ。原料コスト10%の商品の調達コストが30%上がっても13%になるだけ。10%の円安になれば利益の方が上回る。

困るのは純国内企業です。とはいえ飲食業でいえば1000円のメニューの材料は最大で300円くらい。仕入れコスト20%上がったら360円になるけれど、量を減らすか政府が値上げを誘導するなど打つ手はある。そうこうしているウチ。このままの円安だったら猛烈なインバウンドがやってくるだろう。世界中の旅行者にとって安全で安い日本は天国みたいですから。

円安上等です。

<おすすめ記事>

コメントを残す

このページの先頭へ