松下宏の食べ歩き/東京二重橋・話題の点心の店「ヤウメイ」で軽い食事
世界一有名なカリスマ的レストラン仕掛け人とされるアラン・ヤウ氏が日本に初出店として、しばらく前に話題になった点心の店「ヤウメイ」に行きました。このような宣伝文句が流されると、逆に行かなくなるのがへそ曲がりな私の常なのですが、今回はほかのついでもあって近くまで行くことになったので立ち寄ってみました。
場所は東京會舘などが再開発された二重橋スクエアのビルの2階です。けっこう派手な入り口から入ると、店内は混雑していたようですが、片づけますとのことで、ほんの少し待っただけで入れました。昼の時間を外していたので行列になっていなくて良かったです。店内は広くてかなりの席数があり、オープンキッチンではたくさんの若い調理スタッフが働いていて、シェフ格と見られる年配の男性が目を光らせていました。
広いホールでもたくさんスタッフが忙しそうに働いていて、家賃や人件費だけで大変だろうなと思わせました。メニューを見ると、事前に情報を仕入れていた“点心3点盛り”がありません。念のために尋ねると、『あります』ということだったので注文しました。この日は小腹が空いた程度だったので、ほかに揚げ湯葉と海老の腸粉、蝦夷鹿肉のパイ包み、茉莉花茶(ジャスミン茶)を注文しただけでした。
注文をすると、テーブルの上にあった小さな茶碗を下げて行きました。あれ? と思っていると、しばらくしてしっかりと温められた状態になって戻ってきました。こうしたていねいなサービスのためにたくさんのスタッフがいるようです。料理の前にチリソースなど3種類のソースが提供されました。点心3点盛りは海老蒸し餃子、豆苗と海老の蒸し餃子、帆立て焼売で、いずれもおいしく食べられました。
使われている海老のぷりぷり感などは材料の良さや料理の適切さを感じさせるものでした。海老が被り過ぎましたが、揚げ湯葉と海老の腸粉も満足度の高いものでした。この店では日本の素材も積極的に使っているとのことで、そのひとつである蝦夷鹿肉のパイ包みは、あまりに小さかったのでこれなら2個オーダーすべきだったと思いましたが、独特の食感の鹿肉をおいしく食べました。
メニューになかったので値段が分からなかった点心3点盛りは会計時に値段を確認すると1455円で、ソースにも455円の値段が付いていました。腸粉は1364円、蝦夷鹿肉は682円で、小計4856円にサービスチャージ10%が486円、消費税10%が532円で合計5874円でした。おいしいことは良かったのですが、空いた小腹を満たす程度の食事としてはちょっと高めの価格でした。
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