脱原発への道

坂本龍一さんの「たかが電気」発言を聞いて、原発推進派は「脱原発の連中は代案の無いアレルギー集団」だと思っているという。私の場合、福島原発の事故まで「穏やかな原発容認派」でございました。しかし事故の後の状況を見て考え方を変えた。やはり人間がコントロールできるモンじゃありません。

かといって代案無しでハンタイを連呼する気も無い。着実に原発無しで、しかも化石燃料の消費も減らす方向を目指さなければならない。リーフを買った理由は、単純に「新しい乗り物に魅力を感じたから」なんだけれど、納車直後に地震と原発の事故が発生。ガソリン不足の中、動かせるけれど動かせない状況に。

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死にそうだった捨て猫とブリーダーに放置された犬。素晴らしく元気です

夜間の電力は余っているけど、電気自動車を走らせたらイメージ悪いだろうな、と思った次第。でもこの時に考えた。もし電気自動車を走らせる電力を自前で作れたら、ガソリン不足になっても電力不足になっても困らないな、と。以後、原発に頼らず、化石燃料への依存度も減らするのが夢になった。

第一歩としてリーフtoホームをオーダーしました。リーフtoホームは夜間に余っている電力を蓄え、昼間のピークに家庭で消費する電力を賄うというコンセプトである。昼間のピーク電力消費量を減らせられれば原発を再稼動させなくたって発電能力に問題ない。しかも3分の1の価格の夜間電力を使えます。

同時に東電の値上げにも対抗できる。御存知の通り9月1日から家庭用電力は1kWhあたり24円68銭から29円10銭になる。2割の値上げだ。されど『ピークシフトプラン』にすると夜間は11円82銭。現状の半分の電力料金で済む。年間6千kWh使う家庭なら、電気料金が年間10万円も安くなるのだった。

もちろん昼間にリーフに乗れば「浮く電気料金」は少なくなるけれど、実績からすればウチのリーフって「昼間の5分の1」以上ガレージで寝ている。思い切り下を見て年間5万円程度の節約になることだろう。原発推進派の言い分である「電力不足」に対応できる上、電気代まで安く付くのだから嬉しい。

さらに太陽光発電装置が1kWあたり40万円を下回るようなったら、こいつを組み合わせれば磐石。1,5kW分でクルマを年間1万km走らせる。化石燃料無しでクルマを稼動させられるようになります。なるべく早い段階で次の一歩に進みたい。金利の安い10年ローンを組めば、電気代分で返済が出来る。

つまり毎月の電気代分でローンを支払いつつ「脱原発パッケージ」が購入できるようにしたい、というのが着陸地点でございます。太陽光発電装置の値下がりは予想以上の急ピッチ。おそらく1年後くらいに電気代でローン返済出来るようなコストになると考えます。こいつを電気自動車とセットで売れば面白い。

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4 Responses to “脱原発への道”

  1. Min より:

    エネルギ−の自給自足。
    究極の夢ですね!
    リーフtoホーム素晴らしいです。でも、リーフを購入する余力はありません。
    で、思うのですが何故バッテリーシステムだけ売らないんですかね?
    ソーラーと組み合わせれば無敵になると思うのですが。
    クルマの燃料費用と合わせなければペイ出来ないって事でしょうか?
    我家にはエコウィルが付いていますが、コイツはせっかくの発電機も電気がないと制御システムが稼動せず使い物になりません。
    ホンダに補助バッテリーシステムは作らないのか問い合わせた所「ご意見を承りました」と言われもうすぐ1年です(笑)
    色んな所で可能性があるのに”どこか”に気を使ってやれる事もやらないのではとかんぐってしまいます。

  2. 真鍋清 より:

    リーフtoホームの実施など日産もゆっくりではあるが着々に「電気自動車普及」という社会的責任を果たしつつあるのは喜ばしい。
    あと「航続距離200km」(JC-08基準に基づく)の問題だが、今後これが300kmになり、350kmになる可能性があるのかどうか、国沢さんも一緒に見守って行きましょう!
    さて坂本龍一氏の「たかが電気」発言ですがこのように余りにも身近すぎて、長年無意識のうちにお世話になっている存在は有り難みが見えにくくなり往々にして「下らない問題」と体感してしまう「哀しき人間の性」かと思いますが実はこれこそ恐ろしい問題ではないでしょうか。「喉元過ぎれば暑さ忘れる」と言おうかこれも一事が万事で、第一次・第二次オイルショックで生死に関わることであるかのように狂乱状態に陥った我々日本人が、数年を待たずに燃料価格が安定してくるとターボだ、ツインカムだ、3ナンバー大排気量だと「狭い日本では使いようもない」大パワーの競演にうつつを抜かしたという過去があります。
    そんな要領で、最近の3.11事件以来露呈したエネルギー/国家インフラ/国際政治にまたがる深遠なる諸問題も向こう数年もすれば風化して人々の意識の前面から遠ざかってしまうのでしょうか? 原発復興か新エネルギー構築かの問題はオマケ程度にシュリンクダウンしてしまい、オスプレイ問題の方が数十倍も大事な扱いを受けているマスコミの姿勢を見るに、そうした心配も無きにしもあらずに感じるのです。

  3. applefanjp より:

    おっ、師匠!
    英断です!
    自分の家では、リーフは毎日使う通勤の足。
    そちらの方が経済効果が高いので、
    まだ、しばらく見送りです。

  4. toshi より:

    リーフtoホームおめでとうございます。
    私は住宅関係の仕事をしてますので、とても魅力的な
    システムで憧れております。
    太陽光発電は京セラの7,66kw を使用しております。
    最近では京セラでも36万円/kw 以下でも出来るようになりましたので、とても採用が増えております。
    私の関連会社ではパナソニックや、シャープ、ホンダを扱っておりますが、京セラが一番人気です。
    値段は確実に下がっておりますが、一年で下がる値段と一年間の電気代を比べたら、私は早い方が良いと思います。

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