もはや三菱自動車が復活する可能性は無いのか?

三菱自動車の決算報告を受け株価は13%も下落! 34円安の235円で引けた。本日だけで発行株数の1,7%も売買されたのだけれど、株価の動きは2週間前からタテヨコの繰り返しです。腰を据え「売り物が出るだけ買いましょう!」という構え。三菱グループで株を買い集めつつ、採算取れる規模まで縮小均衡策を探るという流れは間違いないと思う。ダメならブランドだけ残して清算です。

気になるのはドコまで小さくなるかだ。現在、判明していることは、1)年内にエクリプスクロスPHEVを出す。アウトランダーPHEVはRAV4 PHVより50万円くらい安ければハードとしての魅力を持つ。ただ三菱自動車というブランドのため風前の灯火状態。エクリプスクロスがRAV4 PHVより100万円安ければニーズあると思うけれど、難しいだろう。ということで起死回生策にならず。

2)2021年に新型アウトランダーを発売するが、エクストレイルの兄弟車。違いはグリルくらい? となればエクストレイルを買うだろうから起死回生策にならず。3)2022年にアウトランダーPHEVをフルモデルチェンジさせるというが、トヨタも圧倒的にパワフルな複数のPHVを戦略的な価格で出している。ブランドイメージが落ちているメーカーのクルマは売りにくいだろう。

エクスパンダーとトライトンを防衛ラインに!

その前に国内でディーラーを存続させることが難しくなっていくに違いない。赤字の店舗は閉まっていくだろう。2年くらいで半分くらいになる可能性大。それでも売れ行き下落に歯止めが掛からなければ、現在の3分の1以下になることだって考えられます。繰り返すけれど三菱自動車によって開発された新型車の予定は2022年まで無く、出てもライバルが多いアウトランダーPHEVです。

ここまで読むと悪いニュースばっかり。けれど東南アジアが希望だ。タイ国だけで2019年度は611億円の利益を上げている。インドネシア生産のエクスパンダーも好調! 依然として高いブランドイメージ持つ東南アジア部門だけ独立したら十分な利益を上げられることだろう。日本を含め世界規模で考えたら存続が難しくなりそうな三菱自動車ながら、東南アジアは残れる!

グランドリヴィナ

ということで本題です。三菱自動車が東南アジア市場に最終防衛ラインを引き、そこから日産の技術的な協力を得て盛り返す戦略練ったら、案外面白いんじゃなかろうか。日産にとっちゃ東南アジア市場は苦手というか勉強不足。自社開発した新興国向け『グランドリヴィナ』もデザインが不評で、新型をエクスパンダーのOEMモデルに切り換えたら急に活気出てきたほど。

トライトン

興味深いことに次期型トライトンも日産ナバラのOEMになりそうだけれど、おそらくナバラよりトライトンの方が売れると思う。エクスパンダーにeパワーを搭載したモデルも評価されることだろう。東南アジアで復興しモータースポーツにもカムバックして暴れ始めたら、日本市場でも売って欲しいという流れになっていくかもしれません。これが三菱自動車が復興する唯一の戦略でしょう。

復興に向けた最大の課題が経営陣。このままだと縮小均衡終わらず白色矮星になっちゃう。東南アジア市場すら日産に主導権を持って行かれることだろう。相川さんが居てくれたら元気100倍だった。三菱グループに明治維新前後となる創業の精神を思い出して貰い、若くて元気良い経営者を選ぶ度胸あったら盛り返しは十分可能だと私は信じる。

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