コードグラバーを使ったグランピング盗難、リレーアタックと違い簡単な防御方法無し

久しぶりにF1をじっくり見ている。取材もずいぶん様変わりしましたね。まずドライバーとピットの無線を聞く。するとドライバーは様々な状況を訴えてくる。アンダーだとかパワーないとかウンヌン。そいつをメディアはチームやドライバーに聞き、記事化するのだった。確かに表面で起きていることを伝えているし、ソコソコ面白くてそれっぽい内容になる。

しかし! 競技をする側に立てば、本当の事なんか言わない。隠しておきたいトラブル出たら納得出来る状況を考え、聞かれた時にそれっぽく答える。これ、私レベルの競技やっていても同じ。隠しておきたいことだらけのF1なら、本当の事など誰も答えないと思う。でもそれでいい。記事のネタなければファンがつまらないです。今のシステムならネタ豊富だ。

ここで差が出るのは「ストーリーの面白さ」でしょう。本当のトラブルを隠しつつ、ファンがワクワクするようなトラブルを考えなくちゃならん。これこそチームの広報戦略だし、チームを率いている人達の役割だ。そのあたり、今シーズンのホンダはキャラの違う役者を揃え、上手に出来ていると思う。今シーズンはネタ豊富! F1を楽しめるんじゃなかろうか。

という状況の中、違った観点から記事を書きたいクソジジイ

先日茨城県で発生したランクルの盗難事件、もうTVなどで解説してしまったので紹介すると、おそらく『コードグラバー』という本来ならスマートキーを紛失した時のスペアキー作りに使う道具でクルマを盗む『コードグラビング』という盗難手口だと考えていい。26日にも書いた通りリレーアタックにしては時間が掛かりすぎるし、キーの位置も遠すぎると考える。

スマートキーから出る電波は微弱なため、高性能アンテナを使ってもホテル3階の奥側の部屋にあるスマートキーをキャッチすることなど難しい。加えてリレーアタックならモタモタせず、瞬時にエンジン掛けて乗って行けてしまう。今回残された防犯動画のノーカット版を見せてもらったら、けっこう長い時間掛かってます。明らかに違う手口だ。

バールなどでドアロックをこじ開け、OBD2のカプラーに機材(PCなど)を繋げてエンジン掛ける『イモビカッター』という手口も考えらます。4年くらい前から使われている最新のイモビライザーなら破られないようだけれど、それ以前のクルマだと使い方に慣れた窃盗グループだと数分でエンジン掛かってしまう。ただ強引にドア開けたらアラーム鳴る。

コードグランピングならアラーム鳴らさずドアロックを開けられ、数分でエンジン掛けて普通に運転出来るようになるから恐ろしい。私は窃盗グループと全く接点無いため確認出来ないけれど、コードグランピング使えばどんなクルマでも盗めてしまうようだ。ただしリレーアタックと違い、少し時間掛かる。逆に考えたら問題はそれだけだ。

コードグラバーもイモビカッターも、本来ならスマートキーを紛失した時の使うモノ。良い人達が管理下で所有していなければならない。ピストルなどと同じ武器だ。これを売買、または所有していることを犯罪行為として取り締まらない限り、いたちごっこは続く。「普通のキーに戻せば良い」という意見も出るけれど、その方が盗むのは簡単だ。

 

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