深海の水圧で800気圧の水素を作る。やはり皆さん否定から入りますね!

昨日、深海の圧力を使って800気圧の水素を作れないだろうか、と書いた。「出来ない」という意見が多く出るだろうな、と思っていたけれど、その通り。皆さん否定の理由探しをしたがります。これ、何度か書いてきたように「第2次世界大戦末期の日本の頭脳はプロペラ機で音速を超えられないという論文ばかり書いていた」。確かに失敗確実であれば、トライに意味無し!

子供達は日本のMIRAIです

先日のいわきで、トヨタの燃料電池開発領域全てを見ている浜村さんという方と話をする機会があった。曰く「燃料電池のように新しい技術はトヨタだけで出てこないアイデアが必要になります。だからいろんな分野の人に入ってきてもらいたいんです」。見識だと思う。考えて欲しい。今や安価な素材である「鉄」ながら、3500年前は柔らかい金や銀より貴重で高価だった。

福島民報の記事です

鉄が今のように普通の素材になったり、様々な特性を持たせられるようになるなんてこと、火をおこして叩いて加工していた頃の人からすれば想像も出来ないことだと思う。全ての技術に言えることながら、自分の知見を元に否定から入る人と「このアイデアはどうだろう?」と試してみようという人がいる。技術は前向きな人と「ダメモトでやってみようか」という人が進化させてきた。

新しい技術には柔らかい頭が必要

水素を深海に沈めて800気圧にするまでは皆さん納得する。けれど「沈めたタンクをどうやって浮上させるのか?」。沈めたのと同じエネルギーが必要でしょ、ということ。確かに気体で浮力を作ろうとすれば、800気圧以上のタンクから空気を放出しなければならない。予め800気圧のタンクを用意するなら、最初から地上で水素を800気圧にした方がいいということです。

私はそう思わない。水と反応して気体になる安価な物質を見つけ、そいつを搭載しておけばいいと考える。もっと新しいアイデアを持っている人がいるかもしれません。最初から8000mの深海で水素を発生させることが出来たなら、その時点で800気圧の水素になります。そいつをタンクに詰めて持ってくるだけでよい。深海には800気圧があるから、それを使えないもんだろうか。

また、大きくない動力を使って前に進み、艇体を翼のようにして浮くというアプローチだってあると思う。あまり速度を必要としないため、様々な動力源が考えられます。沈下していく時にプロペラ回して発電という手もある。電池積んでおくのは良い手かも.浮上時、太陽光発電でチャージ出来そうだし。こういったアプローチが電量電池を育てていくために必要だと考えます。

水素タンク積んだ燃料電池ラジコン!

「コスト的に成立しない」という人も居る。なるほど初期の飛行機で日本からアメリカに飛ぼうとしたら、当時の物価からすると天文学的な金額だ。されど今や数万円で10時間の海を飛び越えられます。クルマが2台入る6mコンテナを日本からヨーロッパまで運ぶ運賃だって10万円以下! 規模を拡大していくことによりコストはドンドン下がって行く。技術って素晴らしい!

トヨタの中でも燃料電池の開発をやってきた人達は新しいトライの連続だったと思う。一般的に否定から入られる燃料電池ながら、きっと様々な課題をブレークスルーしてくる技術が出てくるに違いない。私は水素も日本にとって素晴らしいエネルギーになると信じてます。深海の水圧を使えるなら、近海に海溝の多い日本は素晴らしくオイシイ立地だ。

 

 

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