アメリカと欧州の関係が悪化。日本の自動車メーカーどうなる? 

ゼレンスキー大統領とトランプ大統領の口論(というかトランプ大統領が一方的に怒鳴っただけ)は衝撃的だった。国際政治の場において、多くのメディアを前に大国が小国を下に置く発言をするなんて、第2次世界大戦後の西側諸国では初めてだと思う。欧州側は「強い」というか「激しい」嫌悪感をはっきり出し始めている。欧州とアメリカの関係、悪化するかもしれません。

すでにトランプ大統領は欧州との貿易について「全ての物品おいて25%の関税を掛ける」と発言しており反感を買っていたが、今のままだと本決まりになってしまう。ドイツの自動車メーカーにとって決定的なダメージとなるけれど、欧州はドイツだけじゃない。EUとすれば脅しに屈することなく25%関税を受け入れると思う。繰り返すが欧州とアメリカ関係悪化、深刻です。

となると我が国はどうなるか? もう全く読めなくなった。欧州とケンカしたらその分だけ日本と仲良くするのか、それとも日本に対しても同じような関税を迫ってくるのか? 日本は欧州と違い経済面でアメリカに頼っている。自動車メーカーでいえばスズキとダイハツを除きアメリカ無くして存続出来ないほど。トヨタですら収益の3分の1はアメリカだったりする。

こうなると改めて重要だと思えるのが442万台の国内市場。中国、アメリカ、EUに続く世界第4位の販売規模を持つ。日本で利益を出せるかどうかが、企業存続の原点になってきます。例えばトヨタ。アメリカ輸出しているクルマの生産キャパシティを、完全に供給不足の国内に向ければ、直近だと3分の2が長納期になっているトヨタ車を普通に買えるようになるだろう。

現状、納期長いという理由で他メーカーに流れている。そいつがトヨタでカバー出来るとなれば、競合他社は間違いなくシェアを落とす。アメリカに命運を握られているメーカーはトランプ大統領の動きに一喜一憂しなければならない。そうならないよう、日本のマーケットを重視したモデルの開発をもっと進めるべきだと思う。日本で人気を博せば、新興国や欧州でも売れるんじゃなかろうか。

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