トヨタ、テスラ株の売却で1000億円超の利益?

トヨタがテスラの株を売り、莫大な利益を得た? トヨタがテスラとの提携を全面解消し、最後まで所有していた1%の株式を全て手放した模様。トヨタが提携した時の投資額は45億円(3,15%)。すでに2,15%の売却で数百億円規模の利益を得ていると予想されるのに加え、現在のテスラの株価総額に於ける1%と言えば570億円程度。この売買に於いてトヨタが得たと思われる利益は1000億円を超えると考えていいだろう!

今や破竹のイキオイのイーロン・マスク代表ながら2010年当時テスラは経営的にとても厳しい状況にあり、”ほぼ”豊田章男社長の一存でテスラへの資金援助を決定。その上で、現在テスラの稼ぎ頭になっているフリーモントの工場を38億円という破格で売却した。加えて「トヨタが援助した」ということで運転資金も集まり立ち直る。

現在のテスラがあるのは、トヨタの援助あったからと言ってよいと思う。しかしその後、両社の関係は悪化。トヨタとテスラで共同開発することになったRAV4の電気自動車も、信頼性を重視するトヨタの技術者と、新しさを求めたいテスラの技術者とケンカ状態になってしまう。両社の企業風土、客観的に見ても水と油だ。

やがてイーロン・マスクもトヨタが手がける燃料電池技術に対し、3年ほど前に「あれはフューエルセルじゃなくフールセル」とか「燃料電池はクソ」などとメディアにコメントするなど、まぁ言いたい放題。この時点で提携を解消するかと思いきや、どうやらトヨタにも冷静な人がいて「あれ? テスラの株価が上昇中だぞ」と気づいたのだろう。

すると今年4月10日、ついにテスラの資産総額(発行株式数×株価)はGMを抜いて5兆7千億円に膨れあがった! トヨタがテスラに株を売却した時の株価は公表されていないけれど、2段階に渡る売却により得た利益は1000億円を超えたと言われており、2010年に投資した45億円と、フリーモント工場(ヌーミ)を安価に売却した時の損を合わせてもおつりが来る!

困っている企業を助けた企業が、助けた企業に砂を掛けられたけれど、結果的に大きな利を得たという素晴らしいお話でした。

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