富士山のバス事故、発生した道は限界チェックに使うような特殊な区間です

富士山で起きたバス事故の件、原因について様々な見解が出ている。TVに出ていた保険の事故査定士曰く「下り初めて10分。そんな短い時間ではフェードなんかしない」。あの道を五合目から下ったことのある人なら解る通り、相当に特殊な道だ。私ら、上り下りの試乗に使うくらい。ハイブリッドの電池切れや満充電時のブレーキチェックするのに最高です。

エンジン誌の取材でもよく使います

この区間ほど長い連続の下りが続き、しかもずっとブレーキを踏み続けるような区間は日本にほぼ存在しない。ということからフェードだろうという予想はかなり妥当のような気がします。バスは燃えていないのだから、ブレーキを分解してみればフェードしていたかどうかなど簡単に解る。それ以外の可能性となると、なかなか考えにくい。やはり現場は特殊な環境ですから。

いずれにしろ今回は車両の調査で原因は判明すると思う。その際、軽井沢のバス事故の時のような「バスを作ったメーカーに調査を依頼する」という愚かな選択はしないで頂きたい。軽井沢のバス事故、下り始めてからすぐ暴走を始めたのに運転手の責任で終わってしまった。次の事故を防止するには徹底した事故調査と、それを受けての事故防止策が必要です。

 

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9 Responses to “富士山のバス事故、発生した道は限界チェックに使うような特殊な区間です”

  1. Rotarycoupe より:

    ラウダ航空の767墜落事故は最初パイロットの操縦ミスとされたものの、ニキ・ラウダ氏の執念で機体の欠陥を証明しました。

    軽井沢の件と共に、真実を証明してほしいです。

  2. VAB乗り より:

    航空機や船舶のように第三者的な調査組織を作れない物でしょうか。
    警察は犯人探しが仕事で、原因究明や再発防止は期待できそうにありませんね。

  3. 愛知のひと より:

    大型バスや総重量11t以上のトラックは、フルエアブレーキになります。ですのでベーパーロックは発生しません。

    正圧をブレーキに使うので、パカパカブレーキペダルを踏むとエアが無くなってブレーキが働きません。
    ある程度圧が低下すると警告音が半端ないのです。同乗者は聞いていない感じですので、エア不足で止まらないではなくフェードかと思います。

  4. K より:

    現在の大型車のブレーキはほぼフルエアータイプです。
    今回のふそうのバスも同様でブレーキフルードを使用していません。

  5. まさかの「デジタコ悪」説。
    不幸な事故です。ただ、とっさによぎったのは
    やはり軽井沢スキーツアーバス事故でした。
    あの事故では「真の事故原因」追求がされず
    「死人に口なし」で運転手のせいにされました。
    今回は運転手が「ブレーキが効かなくなった」
    と証言したことからこぞって「フェード説」が
    言われていますが、軽井沢のときとセットで不審が
    よぎります。大型2種持ちの運転手がそんな事も
    知らずに峠を走っているとは考えられないからです。
    もしかして、、やはり・・・?軽井沢のときの
    「隠された真の原因」があったのかも・・・?

    そんな中You Tubeコメントで興味深い意見が。

    >回転数を気にしすぎて、高いギアのまま
    >下り坂に入った可能性もあるかも知れません。
    >フットブレーキだけでは対処は出来ませんね。

    これか・・・。
    確かに経費削減(燃費・エンジン寿命向上)や
    丁寧な運転をさせる指導から
    エンジン回転を挙げさせない指導、そしてそのために
    警報装置を付けるというのは昔からありました。
    いまはディジタルタコグラフでさらにデーターが
    残るためガチガチの管理になっています。
    町中でやたら遅いコンビニ配送トラックあるけれど
    これが理由。

    たしかに街中ではいいかもしれないけれど、
    山道アタックならエンジンをフルに使わなければ
    走れない。古参ならそんなの`べらんめぇ`で
    堂々とエンジン回転の高いところも使うけれど、
    会社や社員(の立場)によってはそれもならない。
    今回は分てドライバーだったと言うから
    立場も弱かったと思うし経験値も浅かったと思う。
    それでタコメーター気にしすぎて十分な
    エンジンブレーキ類やリターダー類を発動できず
    フェードしてしまったという説です。

    確かに運行管理は必要ですが、行き過ぎた
    デジタコ管理ははっきり言って社会悪だと思います。

  6. CX-60 より:

    この手の事故が起きるとやはり運転手のミス・管理会社の不行き届きでクローズされてしまいます。
    26歳と運転手が若いことも注目されますが、ベテランはコロナ禍の観光景気の浮き沈みで職を離されてしまい、今度は安く雇える若い人で、となっております。じゃ、何歳ならいいの?となるのですが。
    取り残された子供を検出するセンサーが幼稚園バスにつけることが法整備される一方、大型車の衝突軽減・姿勢安定装置も考えてほしいです。
    ステップATでは、下り坂を検知するとシフトダウンされる制御がありました。同じようにリターダーや排気ブレーキを勧めるアラームでもいいし、ブレーキの自己診断装置でもいいと思います。

  7. TONO より:

    トレーラーの運転手です、25年やってます
    今回のは軽井沢の事故を起こした4流会社じゃないので、ドラレコ・デジタルタコグラフは当然搭載されているでしょうから原因の究明は早いでしょうね、秒単位でアクセル・ブレーキ・速度・前後左右のG・ウインカーまで記録されてますから。
    あと軽井沢の事故ですが、私は何の闇も感じません。
    いい加減な会社と未熟な運転手の起こした事故です、皆さんも死にたくなかったら、まともなバスに乗りましょう。
    と、言ってきたのですが、今回はまともな会社ですね。
    ただ数年前から新規の旅客(貨物も)免許の取得は非常に難しくなっており、会社の数は以前と比べると微増程度。やっと国も小泉構造改革の誤りを直しにかかっています。

  8. AJ より:

    今回の富士山での事故と軽井沢の事故はどちらも車両が三菱ふそう製なんですよね。
    今回の富士山での事故は車両の欠陥によるものではないと予想できますが、軽井沢の事故は車両欠陥のセンも捨てきれないと個人的に考えています。
    ダイムラーが入ってきてからの三菱ふそうしか知りませんが、内部でエンジニアしていた身としては、品質軽視の社内体制ではなにかあってもおかしくないと感じています。
    一例として、キャンターの4P10とか、不具合だらけですしね。。。
    国沢氏が仰るように、間違っても、ふそうに車両の調査をお願いしないようにして欲しいです。

  9. gp XV より:

    今日、18日午前11時から御殿場市内にあるメーカーの施設で、警察はバスの車体検証するとか。オーバーレブを回避するため、ブレーキシステムのプログラムがニュートラルに自動的にした説は、どうなるんでしょうか?

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