我が国や、我が国の企業は嵐の真ん中にいることをハッキリ認識出来ていない皆さんが多いかも

BYDを始め中国車について書くと、Xでは下のようなコメントが山ほど付く。世の中、お金貰ったら何でも褒める人が多いと言うことなんだろう。まぁ私もそう感じる事象は多い。ただこういうコメントする人って、知り合いに矜恃を持つ人が居ないと同時に、真贋を見分けるスキルを持っていないんだと思う。そういった基準で善悪を判断し社会生活を送るの、難しいかもしれない。

「国沢光宏ってBYDからたくさんお金貰ってるんだろね。いい車なら必死にならなくても売れるし。個人的に命を預ける車に中国製はありえない。そもそも日本人が中国車、韓国車乗ってるの恥ずかしいでしょ。中国のBEVが日本で売れてないのは、売りっぱなしで、いつ日本を撤退するか分からない不安もあるのでは。昔のヒュンダイとか10年保証と言って売り込み、売り逃げ撤退したのも事実」。

一方、いつも私のWebを読んでくれている人は良識派が多い。もっといえば、良識派の皆さんに新しい情報を届けたいと思っている。10年後、どちらが良い生活を送っているかは言うまでも無かろう。ちなみに私が中国車について書くのは、日本勢に頑張ってもらいたいからだ。『トヨタ変革の開発現場』を見ても解る通り、企業/社会には3つのタイプがある。

1)危機感をしっかり認識し何としても勝とうとしている人。2)危機感はキッチリ認識していながら常識を破れない人。3)危機感を持たない人、である。Xでは3)のコメントを数多く見る。宗教や哲学の相違に起因するためAIが自動ブロックしてます。自動車業界は1)と2)の人しかいないものの、依然として2)に属する人が多いように思う。下は1)に属すと思われる読者のコメントです。

「評論家はBYDからお金をもらっている」という話は、証拠がない限り憶測ですよね。私が気になったのは「日本人が中国車、韓国車に乗っているのは恥ずかしい」という一文です。その理屈なら、中国製や韓国製のスマートフォンを使う人も恥ずかしいのでしょうか。ちなみに私はプジョーに乗っていますが、そう思ったことは一度もありません。

BYD SEALION 7を実車で見ました。ティア2メーカー勤務の私の目では、ドアヒンジは一般的なプレス板金ではなくL字鋼の加工品を採用し、足回りやドアの開閉感も非常にクオリティの高い完成度でした。この価格でここまで作り込んでいるのは、むしろ企業努力でしょう。さらに、EV用長尺アルミ製バスバーの量産技術など、中国メーカーは数年前から実用化を進めています。

人それぞれ好みや価値観はあって当然ですが、それは自分の判断基準に留めるべきであり、他人の選択を「恥ずかしい」と決めつけるべきではないと思います。家計を考慮し韓国、中国のスマートフォン(国沢注・アイフォーンも中国製です)を使っている人たちは賢いのであり恥ずかしいとは一切思いません。欧州メーカーも韓国タイヤの純正採用進んでいますよ」。

中国との競争は終盤戦に差し掛かり負けが見えてきたけれど、まだ挽回は可能だと信じている。とはいえ先読みの出来ない経営陣や、世界の情勢判断が出来ない為政者に嵐の中、舵を取らせておけば遠からず沈没します。そいつが見えた時のための救命ボートを準備しておくことを考えたい。救命ボート、出来れば今乗っている船より小さくても快適な装備と安全性を持たせておきましょう。

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17 Responses to “我が国や、我が国の企業は嵐の真ん中にいることをハッキリ認識出来ていない皆さんが多いかも”

  1. kuz より:

    上記のようなメディアに対する陰謀論的なコメント、Youtubeなどでも猜疑心や批判的な論調は山ほど見かけます。それでも全くの事実無根・デタラメと言い切れるかというのも考えどころで、背景には自動車メディアや評論家の微妙な立場というのもあるとは思いますけどね。
    実際「この記事・レビューは宣伝なのか評論なのか?」という線引きが曖昧なものが多過ぎるとは思います。中にはメーカーの広報と言ってる事が変わらないようなモノも。メディアとして自分で自分の首を絞めている部分もあるのではないかと思います。
    業界として読者に対して真摯に自ら襟を正していかないと、それこそ「AIが書いた記事で充分」な時代が来るかもしれません。

  2. yam より:

    私は半導体の設計開発に従事しておりますが、半導体分野で最も権威ある国際学会の論文採択数は”4年前から”中国勢が首位を占め、開発の参考となる特許や文献にも中国勢のものが増加しています。それにもかかわらず、世間では中国の技術力を過小評価する声が根強く、現場の実態との認識が圧倒的にズレていますね。NHKのトヨタ特集でも、「彼らは三交代で開発をしている」とありました。こちらの分野でも実際にそういう話をよく聞きます。ワークライフバランスやホワイト企業という価値観を前提にして、真っ向勝負で生き残れるだろうか。極めて不透明です。少なくとも、中国の技術力と開発体制は疾うの昔に脅威と呼ぶに足るレベルに達しています。

  3. セイタロー より:

    『トヨタ変革の開発現場』をNHK+で見ました。
    製造業で働いていた私からみると、どの会社であれ程度の差はあれ現場はみんな同じように危機感を持って仕事をしていると思います。経営陣の優柔不断と現場に責任を取らせようとする姿勢が、【危機感はキッチリ認識していながら常識を破れない人】を作り出しているのではないかと思います。
    豊田会長が、これはしかるべき責任者が判断しなければいけない案件と言っていたのが印象的です。このような経営者が増えれば日本企業も大丈夫と思います。
    ただ、有名(成功している)企業へ入社し社内競争に勝って経営者にたどり着いた方には無理な要求かもしれませんが。

  4. アミーゴ5号リリボーン より:

    還暦過ぎまで生きてきて、分かったコトがあります。

    この手の輩は、建前とか上から目線で、また他人や環境のせいにして、自分を正当化しようとしますわね。

    特に相手のコトを邪(よこしま)に思う輩は、まさに自分自身が邪の権化ということを、多々経験してきました。

    「触らぬ神に祟りなし」が一番ですが、ただ近年妙に触らぬ神が増えてきた気がします。。。

  5. 旧リーフ→スイスポ→ATTO3に乗り換えた50代 より:

    子供の頃の記憶…アメリカ人が日本車の屋根に乗ってハンマーで屋根やフロントガラスを叩き壊すのを見て「あんな大人にはなるまい」と思った果てに、自分がよいと思えるクルマなら買ってみよう!とBYD車を購入してもうすぐ1年。

    スイスポのような「走る喜び」感は薄いものの、安定した走行性能、移動コストの安さ、車中泊やV2Lの容易さなど「買ってよかった」感は歴代トップクラスです。

    日本車にもBYDと真っ向から渡り合えるクルマに早く登場して欲しい…今年アップした補助金状況のスズキe-ビターラ中間グレードと去年のATTO3でも、値引後で40万ぐらいまだBYDが安かった(e-ビターラ、いくら位値引してくれそう?)

    次のクルマは普段は太陽光発電で電気を貯めれて、劣化しにくい電池(非三元系)を搭載した、走りも楽しめるオープンカーが欲しいのですが、国産メーカで作ってくれるとこあります?

  6. よしこ より:

    会社の中にも歪んだ考え方の人は少なからずいます。なぜ、そのような穿った見方しかできないのか?不思議に思うことがあります。
    そういう人がラインの組織長だったりすると、本来もっとうまく進むはずの仕事が頓挫したり、部下が理不尽な思いをさせられたりすることがままあります。

    本文後半で紹介された読者コメントは一切の偏りがなく、公平・公正・客観的であり、いたく感心いたしました。
    少なくとも私は国沢さんの立場を支持しますよ。世の中、事情を知らない人や分かろうとしない人が一定数存在するのは(どの分野でも同じ)残念ながらどうしようもありません。
    車だけでなく、業界の今と将来展望、交通に関する規制と諸課題、環境や技術等々、多岐にわたってさまざまな情報や見解を示していただけるのは大変ありがたく、これからも読ませていただくつもりでおります。
    写真のBYDセダン、すごく格好いいですね。

  7. 中国とロシアは社会主義国… より:

    私は不幸にも日本車が覇権を守れなくて、中国車が世界を支配したらどうなるのだろう?と思ってました。
    いまは安価して高性能な車を輸出・現地生産していますが、きっと普及してみんなが買うようになったころにきっとガクンと値上げをしてくるでしょう。

    中国は国が補助金を自国の企業に払って車を安くしている、といわれていますが、元々社会主義国は、土地も企業も人民もカネも国のコントロール下にあります。だから、もともと値段と性能のアンバランスさ(本当にこの値段でできるの?)があって当然。それと戦おうとしてるトヨタは立派です、内部の反対勢力もいずれ厳しい目標を達成するでしょう、そうやって初代セルシオもできた。

    で、普及したOPPOやシャオミのスマホが値上がりしたように中国車が値上がりしてしまって、そんな時日本車ができることと言ったら、やっぱり今まで通りに適価で性能の良い(まあそこそこのとも言われましたが)車を作ることです。パワートレインも選べるようになっていたほうが良いでしょう。

    いままで自動車は欧州優位でしたが、中国に少なからず資本を持っていかれてしまったので、中国より自由に車を作れなくなることは予想できます。アメリカは乗っ取られまいとまず情報戦を敷いて中国のハード・ソフトを積む車を排除しました。これもある意味規模を持っているからできることで、ここに日本車も残りたいものです。これは逃げではありません、情報戦です。

    インサイドトヨタで注目されたトヨタですが、私は日産・ホンダの背後まで迫っているスズキも注目しています。インド、アフリカの市場を狙っています。ここはまだ安価で簡単に修理が効く内燃機関が有利でしょう。

    今の日本の自動車メーカーは方法は何にしても、東芝REGZAがただのREGZAに、白物家電が美的集団の傘下に入ってしまったようなことは避けなければならないと思います。

    あまりテクノロジーの話でなくて済みません。。。

  8. 迷いの森 より:

    現場の人間は強烈な危機感を持ちて対処を探り、井に隠る者は知らぬが故に軽んじ侮る。昔ひょんな出会いから大手鉄道会社技術職の人と話す機会が有りましたが、中国の鉄道技術のピンは日欧と遜色無いのに、日本で流れる情報はキリよりばかりと言ってました。
    かく言う私も次の車はフォレスターX-BREAK(HEV)かシーライオン6AWD()かで迷っております。シンメトリカルAWDに自転車搭載とアウトドアを取るか、先進とPHEVを取るか…

  9. masa より:

     正直言って悔しいんですよ。
    かの国の性能向上スピードと生産能力、コストパフォーマンスの良さと自分達のかの国の本気度の見積もりの甘さ…

    BYDのシーライオン7の実車を見て、バッテリーはLFPで独自開発のブレードバッテリー、値段を聞いて、「はぁ?」、試乗して国産BEVってさぁ、ボッタじゃねえのか?

    ここに来て、BYDに対する風向きが変わると、BEV嫌いだ君(殆どがBYDを指す。)達は、生産に電力がかかる、夏・冬に電力がかかる、バッテリーが燃える、爆発すると…

    あのね、生産に関しては日本の電力は使って無いのは理解してますよね? 夏・冬の電力消費問題の件でも日本は何時までも化石燃料・原発に依存しようとは思っておりません。

    中でも地熱発電に関しては、以前、国沢さんが記事にしていたように、国定公園外の土地でも充分発電可能、またアンモニア+水でも充分な発電量が得られると実証されておりますよ。

    まぁ、BYDに関しては色々と問題もあるような記事も読んでおりますので、心配ではありますが、BYDとトヨタさんは業務提携しておりますし、ヤナセさんでも販売されるます。

    ですのでいらない人は買わなければ良いし、好きなクルマを購入して下さい、ワタクシは一切文句は言いませんし、言う気もございません。

    皆さん、どうか良いカーライフを❗

    SEAL08、実車見たいですよ…

  10. サイクリング爺 より:

    既に、我が国の自転車産業は、一足早く中国をはじめとした東アジア圏に席巻され、あえなく沈没です。いくつかのパーツメーカーが奮闘していますが、完成車は見る影もありません。サイクリング車の専門店でも、外国ブランドがずらり。わずかに残る日本ブランドでも、生産国はほとんどが東アジアです。

    自転車メディアは、国産ブランドは一部の超マニア向けの扱い。一般向けには、舶来信仰・本場崇拝を伴った外国ブランドの賞賛一色です。言ってみれば、自転車の本場に追従する、植民地主義的・属国主義的な論調が幅を利かせています。情けない。

    自動車業界がこうならないことを切に祈っております。

  11. Mosquito より:

    昔は、鉄鋼やら造船では、通産省主導で見事に業界再編が行われ、国際競争力を維持してましたが、もうそういう時代じゃないんですかね。
    半導体を見ると、惨憺たる有様ですからね。

  12. ひめ太郎 より:

    拘りは刺さらなければ理解されず(理解しようとしない?)が大半なので仕方ないのですかね…スタイルに全振りしたハッチバックと実用性抜群のミニバンで後方視界の善し悪しを比べる事すらある訳で。ブランド至上主義もいいけど、いい商品が売れる世界になって欲しいですね。

  13. yanaseBYD より:

    サムネの熱効率について質問なのですが、                      
    カタログには、48.09%
    と書いているのですが、                                 
    認定書の吹き出しには、48.9%                                 
    と書いてあります。                              
    この辺は、ご愛敬なのですかね。                            
    国交省に言わせると数値偽証ですよね。                     
    この吹き出しは国沢先生が追記したんですか?

  14. mata より:

    化学業界で働いています。自動車に次いで、産業としての規模は日本では2番目(付加価値額)の業界です。プラスチックや樹脂等を作るナフサクラッカーからのエチレンセンター、誘導体生産はエッセンシャルで国民生活に必要不可欠です。
    化学品製造は装置産業であり、規模の経済が働きます。現在基礎化学品は中国の巨大最新プラントで国内飽和したものが世界に輸出されており、価格面で勝ち目がありません。また中国は国営で規模世界トップクラスのシノペック社や、機能品で存在感あるワンファ社があり、誘導体(素材の前段階の化学品)レベルでは、日本製と遜色ないところまで来ています。
    3交代での研究開発は、化学業界でも噂は聞いています。日本の化学業界は半導体素材や自動車素材、ヘルスケア、農薬等の付加価値が高い化学品でなんとか勝ちたいところですが、中国がキャッチアップしてくるスピードと巨大資本のパワーは圧倒的で脅威と感じています。
    電池関連で韓国中国に負けたように、他でも負けないように努力したいところです。

  15. beetle より:

    車の話ではないが、コメントのなかで「家計を考慮し韓国、中国のスマホ」というのもまた勘違いの極みかと。国内で売ってる安いスマホはほとんどが廉価の中国製か日本ブランド(製造は中国かも知れんが)のもので、韓国ブランド(といってもサムスンのギャラクシーだけで製造は韓国内ではないかも)はスマホの中で最高値の部類ではないのだろうか?中国製だって高いブランドもあるんだから。そもそも韓国はとくに平均収入と賃金で逆転しているのに、相対的にマーケットも小さい日本にわざわざ赤字覚悟で安く売る必要はないでしょう。

  16. 北のおっさん より:

    > サムネの熱効率について質問なのですが、カタログには、48.09%と書いているのですがが、認定書の吹き出しには、48.9%と書いてあります。
    > この辺は、ご愛敬なのですかね。国交省に言わせると数値偽証ですよね。

    吹き出し部分は最大熱効率とあるので、認証機関が認定した最大効率が48.9なのでは?

    カタログの方は何らかの平均や特定条件での、カタログスペック的な部分じゃないですかね。

  17. KUMA より:

    もはや、何をもって負けとするのかすら考えないと行けない段階だと思っています。全世界トヨタにならずにプロトン、オペル、シュコダなど現地ローカルメーカーがあるのを見ると、生き残り続けるだけでも勝ちとも言えます。
    電池は、日本が苦手な装置産業。されどクルマはまだ、数万もの部品の集合体、そしてクルマ文化、総合力で勝負していくしかありません。

    今後の日本メーカーの風林火山で考えてみました。
    まず「山」、利益はともなく、電池性能がコモディティ化するまで、耐え抜くしかないと思います。離れ業としてはSuperGT等の人気のあるレースに、BYDの電池を採用し、量産車でも電池を融通してもらう手もあるかなと。国政はおいといて、中国の個々人の方々、そういうのは大好きです。

    「風」、電池戦争が一段落したら、再び、欲しいと思えるクルマづくりが始まると思います。幸い、日本は、すり合わせ製造以外にも、欧州っぽいオシャレブランドづくりが営業・消費者ともに得意です。アルカンターラなどその好例かと。例えばカリモクとコラボしたインテリア、オカムラとコラボしたシートなど、EV化で一度均一化されたクルマ業界ならではの商品づくりに期待したいです。

    「火」、クルマとしてしっかりした次世代技術開発。自動運転の先は対話型かなと考えてます。また、よりクルマのスタンドアローン化も進むと思うのでソーラーEV+なにかしらのエネルギー供給も必要かなと考えてます。

    「林」、フジフィルムのように大きく本業を転換することも静かに考えることも必要かと。日本の得意技は、数万ある部品製造、組立、および、すり合わせ。この得意技を別分野で活かす手もあると思います。特にロボット産業は、今後、より人間の筋肉に近い構造になっていくと思うので、好機はあるかと。
    一方の側面で、日本が不得意とする、電池、ソーラーセルのような装置産業、航空機のような複雑複合産業は、行政の手腕が必須となります。決して好条件下とは言えなかった台湾の半導体産業などを見習うべきかと。

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