輸入電気自動車の興味深い話をいくつか

欧州の自動車メーカーは日本勢より早いタイミングで電気自動車に舵を切っている。ポルシェですらタイカンというモデルを出した。ところが売れ行きに問題を抱えているらしい。911や918といったスポーツモデルは売り切れ続出。少しづつ出てくる限定車も、すぐお客さんが付くそうな。そこでタイカンを買ってくれた人を優先しているという。

昨日も取材の合間にそんな話をしていたら、希少車になるとタイカン2台だという(笑)。人気焼酎の抱き合わせ販売と同じです。もちろんこれに対し皆さんとやかく言わない。イヤなら買わなければいいだけだし、納得して商談するならそれも一興かと。いずれにしろ欧州勢の電気自動車、なかなか苦戦しているようだ。そらそうだ。同じ金額ならエンジン車を選ぶ。

ADAC(ドイツのJAFのような存在)はVW ID.3の10万km走行試験を行い、バッテリー容量の93%をキープしているというデータを公開した。試験車はID.3プロという電池容量77kWhのモデルで、カタログデータだと航続距離559kmと長い。実際は450kmくらいを考えればいいだろう。三元系リチウム電池の場合、フル放電サイクルだと700~800回で80%と言われている。

さらに経年劣化が1年で1%弱。450kmのID.3だと6年750回で34万km走れば電池容量約80%ということになる。極めて妥当な数字だと考えます。80%になると450km走れる航続距離は360kmまで落ちてしまうが、この程度の性能を残しておけば実用的でしょうという判定なんだろう。ただ年間走行距離が少ないと、経年劣化で厳しくなる。電気自動車の寿命、20年くらいか?

リーフe+でいえば、航続距離350km×750回として26万km。その時の航続距離は280kmということになる。私のe+が現在2万8千km。26万kmで80%になると考えたら、現時点で2%+経年劣化4%の96%くらいの容量を残している計算。先日久し振りにエコランやってみたら、カタログデータの458kmは見えた。まぁそんなモンだと考えていい。

三元系リチウム電池のEX30も余裕で30万km以上走れます

実際の航続距離が400km以上あるような電気自動車は、三元系であっても30万km以上の実用性能を持っていると考えていいんじゃなかろうか。そういった意味で誰にでもすすめられるのは来年秋にも追加されるというボルボEX30のリン酸鉄リチウム電池仕様。100万kmに耐える。30万kmなら全く気にならない劣化かと。500万円を切ってくれば魅力的です。

現時点で三元系リチウム電池を搭載しているモデルを考えているなら、購入でなくリースかサブスクを推奨しておく。5年乗って返却すればいいだけ。

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One Response to “輸入電気自動車の興味深い話をいくつか”

  1. トヨタ車ユーザー より:

    いつかは欲しいと思っていたソルテラが、MCで値上がりしてしまいました。FF・ベースグレードで594万から630万くらいです。
    一方、bz4xは50万円くらい値下げで、客寄せパンダ仕様でも550万円から。KINTOが不評で売り切りもするとか。
    そのかわりADASと一部の装備(助手席パワーシート、リアシートヒーター、手離し電動リアゲート)はソルテラの方は良いらしいです。
    ソルテラのデザインとボディカラーに+70万円も払うべきでしょうか。
    思いっきり外しでN-VAN e:という選択もありますけどw (セカンドカーの軽の入れ替え) 

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